気がつくとブログ更新が1年近く滞ってた。これはいかんということで、沖縄に引っ越して早2年半、いろいろわかってきた素敵なお店や場所を紹介していこうかなと。
MAHOU COFFEE - 魔法珈琲 official web site
まずは宜野湾 カフェ、大謝名にある魔法珈琲。58号線から大謝名の交差点をほんの少し東に進んだところにある外人住宅街の中にあるカフェ。建物の周囲に乱立するサボテン、バラガンを思わせる赤青黄色と鮮やかに彩られる内壁、ほどよい感じに配置されるアンティークな椅子や家具のコンビネーションからは何とも言えない無国籍な居心地の良さを感じる。
魔法珈琲はその名の通り珈琲を売っている珈琲屋さんだ。ただここが他の珈琲屋さんと違う点は、珈琲を自家焙煎してない点である。名前だけの自家焙煎でただ焦げ臭いだけの珈琲をだす店が行列を作るような昨今、抽出だけに専念する珈琲屋さんなどあまり聞いたことがない。珈琲を愛する店主は、自分が本当に美味しいと思う豆を本土から取り寄せ、その抽出にだけ専念する。その豆は群馬のTONBI COFFEEの魔法珈琲オリジナルブレンド。沖縄でトンビコーヒーの豆が飲めるのはもちろんここだけ。他には京都一乗寺の恵文社もここの豆を取り寄せているそうだ。
最近この魔法ブレンドを家用のコーヒー豆として買っている。でも同じ豆で何でこんなにってくらい、この店の抽出師がドリップする1杯の珈琲は芳醇な香りと驚きに満ちている。抽出に専念する店主のこだわりと自信、揺るぎない愛を1杯の珈琲でぜひ感じて欲しい。
そしてこの珈琲と一緒に食べる魔法チョコチーズケーキがこれまた最高に美味い。
こないだハーフマラソンを走った。沖縄本島北部の今帰仁村で行われているマジックアワーマラソン。マジックといってもマリック的なアレではなく、夕暮れ時西の水平線に沈んでいく太陽が作り出す金色の世界、奇跡の時間を楽しみながら走りましょうよということだ。今回で開催3回目のマジックアワーマラソンだが、これまでのところ第一回目は震災により中止、僕が初めて参加した去年の第二回目は豪雨、こないだの第三回もやっぱり豪雨ということで、実はまだ誰もマジックを体験していない。豪雨も半端ない豪雨でほとんど修行である。今帰仁役場から古宇利大橋を渡って古宇利島入り口までを往復するコース設定は過酷を極める。アップダウンの連続から障害物が何もなく風吹きすさぶ古宇利大橋を往復し終わるころには、雨と風で体温を奪われもう何でもいいから毛布が欲しいという気持ちしか残ってない。
そんな悲惨な思い出しかない去年を経て、なぜ今年も走ろうなんて思ったのか。その理由は単純で去年食べたサータアンダギーをもう一度食べたかった。沿道では地元の人たちがいろんなものを差し入れてくれる。それでやっぱり沖縄らしく、振舞われるものは黒糖だったりフルーツだったりするわけだが、それらの美味しさもさることながら、忘れられないのはおばあが差し入れてくれたサータアンダギーである。残り3kmくらいの地点を過ぎ、もうかなりしんどい膝痛くて泣きたいといった時に差し出されるあのサータアンダギーの美味しさといったらなかった。
それをもう一度味わいたいがために今年も参加したのである。そして今年もまた豪雨の中、折り返し地点を回った後はゴールというよりそのサータアンダギーを目指して気力で走っていた僕を待っていたのは、他ならぬあのサータアンダギーのおばあの不在だった。去年と同じ場所に黒糖や果物を配ってくれる人はいる。でもあのサータアンダギーのおばあだけがいない。その喪失感たるや尋常ではなかった。あのおばあ、結構高齢だったような気がする。サータアンダギーが食べられない悲しさというより、おばあの不在が心配になってきた。元気かな。もしもうこの世にいなかったらどうしよう。最後の3km、正直生きてさえいてくれればいいと祈りながら走った。
サウナ内のテレビはつけっぱなしである。一応リモコンはテレビの横に置いてあるのだが、チャンネルを変えようとする人はそうそういない。複数人がサウナ内にいる時はお互いが気を使いわざわざ変えたりはしない。大抵の場合、チャンネルは民放にセットしてあり、僕が行くような時間帯は芸人が大勢出ているバラエティ番組が流れていたりする。今夜もそうだった。体育祭TVと名付けられた番組内では大勢の芸人が、プロアスリートとスポーツ対決するという、まあサウナでみるような番組だった。僕はいつも通りポケーとその番組を見るともなしに眺めながら、噴き出て滴り落ち足元に溜まっていく汗に修行を感じていた。俺は修行している。
そんな時、サウナ内にいたおっさんが僕に声をかけてきた。
「チャンネル変えてイイ?こんな番組面白くないよね。」
「あ。いいですよ。ぜひお願いします。」
やっぱそうなんだよ。みんな普段は気を使ってるけどさ。こんな番組みたくないんだよ。NHKニュースに変えるのかな。野球にするのかな。とおっさんのチャンネルチョイスに期待する俺に、おっさんは言った。
「今日、やべっちの結婚式なんだよ。知ってた?」
と徐にチャンネルをやべっちの結婚番組に変えてからどっしりと腰を落ちつけたおっさん。
そこからはもうやべっちというよりはおっさんの一人舞台である。体育祭TVでは何のリアクションもなかったおっさん、やべっちになった途端、大爆笑の連続である。最初、おいおっさん、やべっち夫妻がチワワを買ったところの何がそんなに面白い?とか思ってた自分が恥ずかしい。おっさんの笑い声に包まれてどんどん楽しくなってきた。あー楽しい。やべっち結婚おめでとうございます!
今日で桜坂のヨガクラスの1〜3月期終了。恒例になっている期末最終クラス後のランチ。なんだかんだで15ヶ月くらい続いてる。正座もできなかった身体がやっと人並みの柔軟性になってきてる気がする。それもこれも松浦先生と楽しい仲間達のおかげです。本当ありがとうございます。そして欲とは恐ろしいもので、何を思い上がっているのかハタヨガのクラスに慣れてきたような気がすると、ビンヤサやアシュタンガって言葉が俄然気になり始めた今日このごろ。次のクラスが始まるまで1ヶ月以上あくので、他のクラスを体験入会してみようかと考えてる。4月からもよろしくお願いします。
映画「天のしずく」の感想だよ〜。
ドキュメンタリー映画「天のしずく」公式サイト | 料理家 辰巳芳子の物語
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フリーランスのデザイナーという職業柄、様々な業種や専門の方々に会う機会は多い方だと思うが、その中でもこの映画との出会いは印象深かった。今年の初夏のころ、本作の監督である河邑厚徳監督の著書「エンデの遺言」との出会いと時期を同じくして、知人の紹介により本作品のウェブサイト制作のご相談を頂いた。この時点ではもちろん河邑監督や制作の方々、まだ誰とも会ったことはない。さらにもう一つ付け加えると僕は東京に住んでいない。原発事故をきっかけに10年以上住んでいた東京を離れ、沖縄に移住している。担当の方はそれをご存知なのだろうか。沖縄とのやり取りでも大丈夫なのか。まずそれを確認した。それでも大丈夫だという。ありがたいお話だ。二つ返事でお受けさせて頂くことにした。
7月末、打ち合わせの為東京に赴いた。プロデューサー小泉さん、河邑監督、制作の増子さんとの顔合わせ。11月3日に公開が決まっている映画のウェブサイト制作がこのタイミングで初顔合わせ、さらに発注先は沖縄である。中々腰が据わった進行だ。グループ現代はいつもこうなのか。さすがドキュメンタリーを生業とした映像集団だ、などと関心している暇もなく、そこからは怒涛の1ヶ月進行でサイトを制作、何とか公開できる運びとなった。制作の増子さんの助力なくしてこのスピードでの公開はできなかっただろう。
サイト公開に向けてのラストスパートに差し掛かる頃、宣伝担当の有田さんと然さんがプロジェクトに加わり、ここでさらにスピード感が増した宣伝チームは一気にTV、ラジオ、雑誌のみならずウェブ、ソーシャルメディアを巻き込んでのラストスパートに突き進んでいる真っ最中である。
その一端がこの文章でもある。
つまり何が言いたいかというと、みんな忙しいのである。
もちろんそれはこの映画に関わっている人だけではなく、この国で今を生きる大半の人がそうであると想像できる。とにかくみんな忙しい。働いてたら働いていたで忙しいし、働いてなけりゃないで何かしなきゃという思いに追いかけられる。本屋の面前に渦高く積まれ陳列される多種多様な働き方、社会との関わり方を指南する本の山をみれば、そこにはその生き方、働き方を考える行為自体をもの凄いスピードで消費させていくこの社会の在り方と改めて向き合うことになって更に疲れる。
そんな毎日の中、本作品「天のしずく」を観ると、そんな日々日常とは違った世界が映しだされていた。
作品の形容方法として「未知の領域へ踏み込んだ」というような書き方をよく見かけるが、一見すると本作品はそれとは真逆の世界だろう。ミシュランで星がつく料亭が扱うような特別な食材も、玉手箱的な物言いもどこにも出てこない。顔を知った農家の方が育てた食材を、辰巳芳子が丁寧に料理し、顔の見える間近の人達に振る舞う。「食べること」によって縦横に広がる人と人とのコミュニケーション。かつては日々の営みとして当たり前に行われていた事である。その営みの意味を辰巳芳子の言葉と手仕事を通して再確認していく作業には、日本人として心に響くものがある。地獄炊き、根性鉄火みそ、ポタージュサンタマリア…。
同時に食べることの難しさを感じる。
咀嚼するという運動に引っ張られて気がつきにくいが、現代において私達一人一人が持つ「食べること」に対しての出発点は元々相当に離れているのじゃないだろうか。生まれ育った環境に通じる出発点から、今を通過して、人生の帰着点となるであろう場所へ。その間に何を食べるかはまさに私達次第なのだが、時間のない時に空腹を紛らわしカロリーを摂取する為だけの流動食や、味よりも先にロゴマークが脳に刷り込まれているようなファーストフードがデフォルトになっているような現代において、きちんと食べることと向き合うことはとても難しい。
身体や環境の事を考え自分達や子供達が食べる物を考える行為さえ、時には過激な思想のように思われたりすることがある。そして大抵の人はその距離の隔たりに絶望したり諦めたり、見ない振りをするのだが、辰巳芳子はそうではない。その距離さえを楽しむように「おいしいわね〜。」によって軽やか超えていく。その姿はアスリートのような力強さに満ちている。本当の意味での料理家の姿を観た気がする。
こないだ東京出張の時に時間見つけてみてきました。この各所で話題沸騰の大林監督からの震災、核、原発問題への答え、というよりはそんなことに留まらず史実、事実とフィクション、ドキュメンタリーの全ての垣根と映画的法則をとっぱらう大問題作。これは本当にヤバかった。大変なことになりました。中程からなんで泣いているのか分からないけれど涙が出てきて止まらないという、言葉じゃなくて理屈じゃない、全身で受け止める体験として映画。そんな体験は昔はたくさんあったような気がしますが、最近はそうそうなかった気がします。
その次の日、たまたま1年ぶりに連絡をもらって会うことになったクライアントに、東京駅での打ち合わせを指定されました。打ち合わせ後、なにげなくこの後どこに出張なんですか?と聞くと、
「出張じゃないよ。長岡に花火みにいくんだよ。」
と言われ、ええ〜僕の昨日この空の花見たばっかりなんですよ〜と意気投合。打ち合わせ前にその話でてたら打ち合わせにならなかったよ、というような偶然がありました。
長岡花火みにいきたい。来年行けるかな。
この作品、ぜひ沖縄へも。桜坂劇場でもやってもらいたい。
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社長、この花火観に行ったんだ〜。美しすぎる。YOUTUBEでも涙でてきた。
初めて離島行ってきた。娘の4歳の誕生日祝いで2泊3日の宮古島旅行。リコ玉、4歳おめでとう。去年は誕生日を理解してない風だったけど、今年は誕生日わかってた。
「4さいだからプレゼント4つちょうだい」
東京出張してきた。出張といってもいつもどおり友達の家を転々として、打ち合わせしたり席を置かせてもらってる事務所で作業したりといつもどおりな8日間。今回は大学の友だちの結婚式という大イベントがあった。オカルトジャーナリストの友達なのでもうどんだけオカルトな結婚式なんだよとそれは期待していったものの、やはり決してそこは外してこない彼のこと。やっぱり式の会場は表参道だし、二次会も何かとオシャレな会場で、ビンゴの商品はiPad。ビンゴは当たらないは、二次会で乾杯の音頭することになりダダ滑るわと散々でした。楽しかったです。どうもありがとう。そして改めて結婚おめでとう〜!
さらにその数日前、そのオカルトと共通の友達で高校からの付き合いの友達に子供が生まれた。いやめでたい。子供の名前がDQNネームじゃなかったのだけが心残りです。出産祝いには子育てバイブル。渋谷中の本屋をまわってあったのは東急本店の丸善に1冊だけ在庫が。もっと置くべきでしょこれ。
朝ヨガ。週一でかれこれ半年続いてる。ヨガはそもそもそういうものではないのは分かってる。だけどあんなにもガッチガチの前屈-50cmくらいだった身体が少しずつだけど柔らかくなってきたり、自分の身体のポーズひとつでこんなにドキドキしたりワクワクするのには、呼吸法や心の落ち着きなどからはどんどん離れていった感動がある。
昼ごはん、毎度の金壷食堂。最近おじさんとおばさんと顔見知りになってきた。嬉しい。何度も通うよ。で何度通っても食べログなんかに書かないよ。
自転車でふらふらしててたまたま見つけた八百屋にマンゴー売ってたので買ってみた。沖縄は地理的には最高だろうけど、ブランド作るのに失敗したのか宮崎のそれより値段がずっと安いと思う。といっても高いんだけど、今年初ということで家用にふたつ。八百屋のおじさんいわく、表面に油がういてきて香りが強くなった時が食べごろらしい。今日買ったマンゴーは、まああと2、3日ってとこかな、とのこと。待ち遠しい。
糸満のベジレストラン、シュクラン行ってきた。異国感すごい。イメージはモロッコなのかな。壁からドアから小物まで、とにかくアラビアンな感じの作りこみ。中庭の席もいい意味で放置されっぷりが素晴らしく店全体の異国感よりあげてる。ベジ料理のプレートも美味しかった。子猫のみずたまもテーブル乗ってきたりとやりたい放題なところも最高でした。次行く時はデザート食べよう。