●ジャニスに行ったあと、神保町でTと飯食う。数年前にネパールで知り合ったT。旅行先で知り合う人はとりあえず連絡先の交換なんかはするのだけど、そのあと帰国してから会ったりすることはまずない。Tは今もたまに連絡をとる数少ないうちの一人。数年前にカトマンズで知り合った後、偶然カオサンでまた会った。で、その後どういう訳か我が家に2ヶ月くらい居候することになった男T。よくわからん。タイ料理に行こう行こうと言って、行ってみたら、「おれ、辛いの駄目やねん。」て、やっぱりよくわからんよ。
●ところでTの弟はむちゃヒッピーらしい。兄がそう言うんだから間違いないだろう。むちゃヒッピー。携帯で写真をみせてもらったけど、やっぱりむちゃヒッピーだった。ダモ鈴木かと思った。
確信がある訳じゃないが、ヒッピーには高円寺系と武蔵小金井系がいると思う。一見彼らは同じ界隈の人たちだと勘違いされがちだが、その間には確かな断絶がある。その断絶は白金台の住人から見れば、全く分からないことかもしれない。どちらも「なんか汚い人」でしかないと思う。でも、それはきっと俺がプロゴルファー片山晋呉と丸山茂樹の違いがわからないのと同じくらいのこと。テンガロンハットをかぶり颯爽とプレイする片山は、きっとゴルフを嗜む中年男子から羨望の眼差しを浴びているだろう。「いやー。アイツはいけてるよ。」と言われてるだろう。かたや丸ちゃんは、丸ちゃんだよ。きっと「人気はあるけどさ。なんか太ってるよ。CM出過ぎだよ。」とか言われてるかもしれない。俺からしてみれば、どちらもトッププロですよ!
というように、その違いはわずかなものなのかもしれないが、確かなものだ。
それでヒッピーに話を戻すと、高円寺にいるそれ風の人はまだまだオシャレしてる。ドレッドだったり、やたら蛍光色だったり。で、「ヒッピーでしょ?」って聞くと、多分こう答えるはずだ。
「違うよー。やめてよ。」
そしてちょっと照れくさそうに笑うのです。
でも武蔵小金井系の彼らは、そんなでは全くない。彼らは自分たちがヒッピーだと自覚している。服装もいたってシンプル。蛍光色はない。あくまでナチュラル色のモノトーン。気を使ってわざとナチュラル色にしている訳ではない。蛍光色なんて、きっと彼らの瞳孔にはまぶしすぎるだけだ。好きなブランドはグンゼかヘインズ。
Tは弟に冗談交じりにこう訊いたそうだ。
「ヒッピーやろ?」
「ヒッピーやで。」
躊躇なくそう答えられたTは、本気でちょっとへこんだらしい。
弟がヒッピーじゃなくてよかった、本気でそう思った。弟いないし。
姉がヒッピーじゃなくてよかった、本気でそう思った。
●そういう訳で今日はもっぱらTでした。
●やった。やっと日記が追いついた。日記に追われる日々。日々メタル。
投稿者 ta : 2004年9月15日 23:31