2005年4月26日 (火) 

豚タン・サイエンス

[ くらす]

●昼、作業。
夕方、またもゴールデン街のギャラリーへ。PCがないのでメールでデータを受け取れないということで家のインクジェットでプリントアウトした一枚のラフを届ける。面倒くさいけど、最近そんなことをしていなかったので逆に新鮮。

●新宿をブラブラとしていると、後ろからオイッと肩を叩かれる。
振り返ると、ここ最近顔を見ていなかったSがいる。
「おお、ひさしぶり。よく分かったね。」と言うと、
「後ろ姿形ですぐ分かった。」と言われる。
姿までなら納得するが、そこに形が加わる意味が分からない。
押し入れの整理整頓に夢中というSに付き合ってハンズで買い物。押し入れの高さと奥行きを最大限に使うためにはコレしかない、といって教えてもらったのが、薄い本棚の片方の側面に取っ手を付けたような木箱。これを並べて入れれば押し入れが素敵な本棚に早変わりという代物だった。そういえば何処かで見たことがあるなコレ、と思っている。そうだ。京都のU家ではコレが押し入れの下段一面に並んでいた。しかも全部手作りだった気がする。やるなU家。オサレな東京よりも数年早い。俺も負けてられない。
この押し入れ専用の収納具を如何に使えば、押し入れの外で使えるかを考える。いかんせん押し入れ専用の収納具だけにその他の部分で使う方法を思いつかない。こんな時エジソンならなんて言うだろうかなんて事は全く考えもせずに西口の牛角へ。

●牛角で肉くう。
で、何に驚いたって、今、焼き肉屋には牛タンがない。代わりに豚タンがある。先月かそこらに焼き肉食ったときは何の問題もなくガツガツ牛タン食べてたのにねえ。吉野屋もまだ牛丼ないし。焼き肉屋も牛タンないし。牛肉がなくなる世界なんてなんだかSFぽくてドキドキする。そんなことバラードだって想像したなかっただろう。
となると、これからのSFは普通にそういうものがどんどんなくなるんじゃないか。
もう「空飛ぶ」とか「虫の復讐」とか「ビキニ」とかの時代じゃなかった。牛肉をあつかってこそ本物のSFだ。でも牛肉の場合は、もう実世界で起こっていることなので牛肉に変わるSFキーワードを探してみる。何がなくなったら「SFぽい」だろう、と必死に考えてみたものの。

・土
・ヨーグルト
・インターネット
・ゴムあたまポンたろう
・ギャルソンのTシャツ
・APCのTシャツ
・ラング(ヘルムート・ラングのことね)のTシャツ
・ランボルギーニ
・スフィンクス
・針葉樹林
・筑紫哲哉

今まわりにある私物をざっと並べてみたが、どれがなくなってもいや普通に「既存SFぽい」からダメだ。特にギャルソンなんかなくなった日には、俺は彗星が地球に激突しても追いつかないくらいの大衝撃を受けるだろう。
俺の想像力が貧困なんていうことは全くなくて、今実際にある物事全ては既存SFの上に乗っかっているということで、全てリーチがかけられている。今回の牛肉のように実際に何か事が起きないと、どうやらダメらしい。やっぱり普通に空が飛びたい。うん。飛びたい。
そしてこんなところでまた見栄をはってる。

●豚タンもうまかった。全然サイエンスじゃなかった。困るわほんと。


投稿者 ta : 2005年4月26日 22:30

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