●「フリック」観る。
開催中のカンヌ・コンペ部門に最新作「バッシング」が出品され話題の小林政広監督の前作。この監督の存在を知ったきっかけは、カンヌ出品が先か、高田渡が死んでしまったのが先だったのかは覚えていない。というのは、この小林監督は元々フォークシンガーでそれこそ吉祥寺界隈に居た人らしく、この「フリック」には特別出演として高田渡が出演している。映画のエンディングとして「ブラザー軒」が使われている。という情報をジャニスのWさんから聞いた気がする。
で、内容。
香川照之が異常によかった。久しぶりに香川照之を観た気がするのだけど、最初の登場シーンで「あれ?こんな人だったっけ?」と驚くくらい何だか雰囲気がある俳優になっていた。話の筋はあってないようなもので正直よく分からん。どこまでが妄想でどこまでが真実なのかが全く分からなくなるグルグルしたストーリー。表面的な筋だけを追えばただの夢落ち妄想系で括られてしまうかもしれない。
個人的に高田渡が旅館の主人役で出演していたり、エンドクレジットで本人が「ブラザー軒」を歌っているのは凄く嬉しかった。ただこの映画で高田渡や佐久間順平の音楽があっているかっていわれたらそれはちょっと。
投稿者 ta : 2005年5月17日 22:36