夕方、ジャニス行った後、吉祥寺へ。
田中泯先生(どんな敬称を付けていいのか分かりません)演出の
気配の探求シリーズ最終章「森の祝祭」
を観にいく。
井の頭公園内の特設会場で木金土の3日間だけの公演。しかも無料だ。これは行くしかない。
事前にメールで予約をしておいたので、用意された座布団を使って椅子席で観られた。かといって当日でも早いうちから並んでいた人達は座れた様子。ていうか、井の頭公園の歩道が会場のすぐ脇を通っているので、犬の散歩中の親父なんかも普通に歩道脇のベンチに座って観られる。ゆるくていい。
2時間弱の舞台は、とても良かった。舞踏、最初から最後まで集中して観たのなんて最初で最後かも。
何が森の祝祭か?分かったことは何一つない。
セミの鳴き声に囲まれた木立の一画である会場に5分もいれば、大抵聴覚が麻痺してくる。鳴き声はどんどん重層的に聞こえてくる。健康的な12kといったような素敵な環境音の中、次に聞こえはじめるのは灰野敬二の音響だ。生まれて初めて灰野敬二の音楽を素敵だと思った。本人が登場していないから純粋に音楽だけ聴ける、というのもあるかもしれない。本人が登場したら大変だ。舞踏そっちのけで灰野さんに釘付けになってしまう恐れがある。音楽も全編通して素晴らしかった。
世界各国から集まった14名の出演者はみなさん、とてもいい動きだ。
そして田中泯の動きにいちいち感動している。
田中泯といえばメゾン・ド・ヒミコのヒミコ役の優雅で綺麗な老紳士という印象があるかもしれないが、はっきりいってそんないいもんじゃない。
もっともっといい。
映画のようにあんな優雅にまったりしない。というか、もう殆ど躍っていない。
ただ人が動いている、といった方が正確な気すらする。
そして、このただ人が動いているという事をこんなにも美しく表現する人がいることに改めて畏敬の念。
で、ジャニスにあった田中泯とデレク・ベイリーのビデオがもう一度観たい。ふと検索してみると、あるもんですね。こわいよyoutube。そのうち、「今日のドトール永福町店の店員」とかアップされてそう。
13年前に白州アートキャンプでの共演映像。この時はまだ躍ってる。
まだ明日土曜日も開催されます!「森の祝祭」。
踊りは私の日常です。 ●9月7日木曜日、8日金曜日、9日土曜日 国際共同制作ダンス・プロジェクト 気配の探求シリーズ最終章 「森の祝祭」場所:東京井の頭公園内
開演19:30
料金:入場無料(雨天決行)構成・演出:田中泯
音楽:灰野敬二
音響技術:西原尚
照明:田中あみ
衣装:石原志保
進行補助:豊島美子
撮影:リザ・アドリアン、入部伸
制作:木幡和枝、斉藤朋
出演
カピラ(インド)
アンナ・ガラフィーヴァ(ロシア)
マリーナ・テノリオ(ロシア)
マリア・ベルナデッサ(インドネシア)
ディリアニ(インドネシア)
ブダイ・エニコ(ハンガリー)
カタサロイ・シルビア(ギリシャ)
ザゴリティ・アントニア(ギリシャ)
石原志保(日本)
玉井康成(日本)
田中泯(日本)
石井順也(日本)
蔀健(日本)
大浦文夫(日本)
問い合わせ
TEL:03-5340-3860
artcamp@sf7.so-net.ne.jp
舞踊資源研究所東京事務局 担当:斉藤
投稿者 ta : 2006年9月 8日 22:48