こないだといっても数ヶ月前、長野・渋川温泉いったついでに近くにある地獄谷野猿公苑行ってきた。
天然温泉にはいる野生のサルに近づけるというのがウリの公苑。野生のサルが温泉に集ってきてるというよりも施設のおっさんがまくエサに期待してたむろしているといった方が正しい。とはいってもやはり放し飼いのサルの群れの中を歩くことはそうそうない。ノミ取りをするいたってダウナーな猿どものすぐ横を奴らを刺激しないように歩く。立て札には「猿とは長い間目を合わせないで下さい。敵意があると思われます。」との注意書きが。言ってるそばから娘、猿をガン見。かなりスリリングな体験だった。
歩くこと100m程、猿の温泉にたどり着く。まず目に飛び込んできたのは「インターネットで中継中!」という告知が嬉しい据え置きカメラ。これでもうここに来なくてもいつでも温泉につかる猿みれるね。やったね!
お土産屋に貼ってあったニホンザルのイラスト付き解説の読み応えが凄かった。一番の見どころだったと言ってもいいんじゃないか。
9/21岐阜1日目。おばあのお見舞いの為、実家に帰ろうとしていたところ。電車で帰ろうと思ってた矢先、岐阜方面に旅行するというボヘミアンが2人がいた。高速ETC1000円の誘惑には抗えず、カメハジメと旅路を共にすることに。早朝、二人を乗せて一路岐阜へ。東名に乗った途端に捕まった渋滞以外はそれほどひどい目にも遭わず、ただ途中のSAで芝生が気持ちよかったもんで1時間近く昼寝をしてしまった。それ以外はいたってスムーズに岐阜は関ヶ原に到着。
まずは関ヶ原ウォーランドへ。岐阜出身のくせに、恥ずかしながらこれまで来たことがなかった。歴史好きでなくても知っているかの有名な関ヶ原の戦いを、実物大ていうかx1.3倍くらいのやや大きめのスケールのコンクリート人形で再現しているカルトアミューズメントパーク。こんなところがあるなんてオシャレにしか興味なくて岐阜パルコに足繁く通っていたシャレオツな高校生は知らねぇっつーの!いつかのタモリ倶楽部でその存在をしり、いつかは訪れてみたいと思っていたが、こんなに早く来れるとは。そして予想以上に観光客が多くて驚いた。後々、おばあの病室で話をした伯母さん曰く、先週あたりの大河ドラマの舞台が調度関ヶ原だったとのこと。そして岐阜・滋賀のこのあたりは最近の人気はすごいらしい。レキジョが来るらしい。伯母さんの口からレキジョという言葉が出たのに驚いた。
入口。やけに壁が白くて綺麗だが、いきなりのB級感に心躍る。
入ってすぐ辺りのざっくりパノラマ写真。場のカオスぷりをなんとなく伝わるだろうか。
こういう感じの人形がたくさん。ディテールはかなりゆるい。そこに多くの人が惹かれているんだろうと思う。
そして人形以上に驚いたのがトイレだった。隣接しているお土産屋さんの奥にあるトイレ。
便器の上に、歴史豆知識。どの便器によってフィーチャーされる武将が違うという、歴史好きにとっては軽い気持ちで空いてる便器に向かえないという作りになっている。
僕の担当は島津喜弘でした。かなりフリーハンド感のある構成です。
そして極めつけは鏡に紋所のデコ。ここで鏡としての機能を完全に失った。
そんなトイレですが、ひとたび外にでれば大盛況の土産物屋。シャッター商店街の岐阜市街より流行っているんじゃないか。
最後にわすれちゃいけないのはこの主張このユーモア。人間、平和を愛する心を無くしたらダメだなと思いました。
今度来るときは近くにあるという鍾乳洞も見にいきたいと思う。
昨日から広島の福山へ来ている。午後から時間ができたので、会社の人に薦められて鞆の浦に来た。尾道には是非行きたいと思っていたのだけど、正直鞆の浦という町の事は知らなかった。どういう町が全然知らないままに来てみたのだけど、ここすごい。なんだこりゃ。一言で言えば古い町並みが残っている町ていうだけなのだが、それが普通に観光資産として保護されているという雰囲気はほとんどなく、リアルに人が住んでいる。三浦の三崎をもっとパワーアップした感じともいえるかもしれん。いやこれは町並みの話だけじゃない。平日の昼間から油絵描いてる人にはそうそう出会わない。東京でだって上野以外では殆ど知らない。THE大林。尾道いかなくても全然大林。懐かしい感じがするとかそういう感慨を通り越して半ば唖然とした感動に包まれる。町中をただぐるぐると歩き回る。おもろ。
夜、宿に戻ってから、鞆の浦について調べてみると、「崖の上のポニョ」の舞台らしい。宮崎駿はこの町に数ヶ月滞在して映画の構想を練ったらしい。なんてタイムリー!
GWに踏み込んだ4月の最終日。一泊二日で伊豆諸島は式根島に行ってきた。男5人で。
ありがとうございました!楽しかった。
火曜朝。仕事終わらないから寝ないでそのまま浜松町へ。竹芝桟橋からジェット船へ乗船。片道9800円。いきなりな値段だ。今回、旅行の段取りはHやKちゃんにまかせっぱなしにしたもんで、ほとんど何も分かってなかった。いや何もしらない。何処に行くかもよく分かってなかったというのが正直なところ。すいません。ジェット船内は終始爆睡。
気が付くと既に島の湾内に到着。海が綺麗。ジェット船の名前は、セブンアイランド夢。
向かえにきてくれた民宿の車に乗って「ゲンペイ」という名前の民宿へ。車窓からの町を眺めて分かった。ここもの凄い田舎だわ。コンビニもない。名字がそのまま店の名前になっているような商店のみ。式根島観光協会のサイトを見てもわかるとおり、観光協会のwebがodnの会員スペースに置いてあるってどういうことなのか。提携か。
ゲンペイは、至って普通の民宿だ。漫画が充実してるのがいい。ビデオも充実。かなり最近のタイトルまでビデオで揃えているところに何かよく分かんないけど決意を感じる。そんな何度もみたい映画かスクリーム2。
なんもない。すごくいい。
Y字路が美しい。で、カオスなカーブミラーあたりもよかった。
島に三つある港の、2番目の港には誰もいなく、夏を先取りというかなんか先走っちゃったKちゃんが一人で海水浴。そしてそれを眺める残りの私ら。
やっぱり水が綺麗だわ。
アイスランド、オランダ、イギリスの旅行から帰ってきました。
2週間という短い期間でかなり駆け足。相当忙しかった。
終わってみるとなんだか音楽イベントばっかり行ってたわ。
飛行機にも計5回、乗ったけど肺もわれずに頑張ってくれました。
健康って素晴らしい。
思いだしながら振り返り日記をぼちぼちと書く予定。
やや時差ぼけ。
はい。アイスランド5日目、Iceland Airwaves 4日目です。
正確には明日まで続くAirwavesだけど、土曜日ということもあり殆どのメインアクトが今夜出そろう感じになっている。これまでは夜だけの開催だったAirwavesも今日は、昼間は昼間で、ブルーラグーンでハングオーバーパーティがあります。ブルーラグーンとは、アイスランドの首都レイキャビークから車で40〜50分ほどの所にある「世界一でかい露天温泉」。温泉につかりながら仏DJのテクノ聴こうというハングオーバーパーティ。これもAirwavesの一環です。
土曜朝。ほぼ昼。ハングオーバーパーティの名前そのままに、吐き気が顔の半分くらいをしめているような二日酔いでしかめ面のメンバーを乗せて、バスは一路ブルーラグーンに向かいます。
一言でいえば、ブルーラグーンは意味が分からなかった。
それくらいの絶景。見渡す限りの溶岩地帯。草木の変わりに苔が薄く生えているだけの一帯にモクモクと煙をはき出している地熱発電所がポツンと見えくる。ところどころに潮だまりのように白い温泉が湧き出ている泉がちらほらと見えてくる。ブルーラグーン脇に建てられた施設の建物で水着に着替えてガラス扉をひらくと意味がわからない光景がひろがる。一言でいえばデビルマンのサバトの景色。
相変わらず天気はそんなよくないのだけど、ここが晴れてて夜オーロラが見えるならその為だけにまた来てもいいと思う。
なんならオノヨーコのイマジンピースタワーのせいでオーロラが見えなかったんじゃないかと疑ってる。こんなにいいもんじゃなかったイマジンピースタワー。
15本の光束の塔「イマジン・ピース・タワー」完成! : Gizmodo Japan(ギズモード・ジャパン)
で、レイキャビークに戻って高級なレストランで海老食う。
お値段泣きそうに高かった!
夜のAirwaves。
素晴らしかったのは何と言っても!!!(chk chk chk)。いまごろ何ですが凄いぞ!!!。ディスコパンク万歳、ってジャニスのKさんのセレクトに間違いなかった。数年前のメタモでみたアウトハッドよりも、数倍あがる。良すぎた。良すぎて、終わった後にステージ横で行商始めたメンバーからTシャツ買っちゃったわ。
Airwavesのものじゃないけどライブ動画。(音のレベル高いので注意!)
それにしてもこの極悪コンビ。。
本当にお世話になりました。どうもありがとう。
という感じでAirwavesも終了。
明日からは上の極悪オーガナイザーによるアイスランド・氷河を見ようトレッキングツアーが始まります。
アイスランド4日目。今日も曇天模様。
今日は特に何もする予定なし。夜のAirwavesまで街をぶらつく。
といっても、街ちっちゃい。ナショナル・ギャラリーに行く。アイスランド人の作品かどうかも分からないが、ジャンルもなにもなく現代美術中心にドロウィングからペインティング、写真、インスタ、彫刻となにからなにまでごっちゃに展示してあって楽しい。全部で3部屋くらいなのも素晴らしい。それ以上あっても疲れてみれない。
スーパーで買い物したりして宿に戻る。昼寝。
夜、Airwavesの会場のひとつNasaへ。最初はいろんな会場をブラブラしようという計画だったのだけど、ここに出演するアーティストが期待以上に素晴らしかったので居座ることにした。
Mr.Silla&Mongooseというバンドは、お洒落な髪型の北欧オリーブ女子によるボーカルとエレクトロニカ。美しくてよかった。ヨハンヨハンソンとかそういうのに近いかも。
で、BloodGroup。ひどい名前だ。アイスランドのアーティスト。音も格好も完全にディスコパンク。ボーカルの女の子はアラレちゃんみたいなメガネかけてる。ビョークやらシガーロスやらムームやら、美しーいもしくはベンニヘムヘムなんかの牧歌的なアイスランド音楽しか知らなかったような俺にはこれが大変新鮮だった。踊れるのを期待しちゃダメ、とSちゃんに言われ続けたこのAirwavesでついに見つけたー!といった感じでバカ夫婦でブレイク。クロークない(と思ってた)ので、厚着のまま踊ったら帰り道に風邪ひいちゃうなあ、と思いつつも力の限り踊りました。今度1stLPが出るらしい。日本で買えるかなあ。欲しいなあ。断然、今晩のベストアクト。
BloodgroupのAirwavesでのライブ発見。
Check out this video: Bloodgroup @ Iceland Airwaves 2007
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こちらはPVか。
Check out this video: Moving Like A Tiger
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最近日本でも、次のアイスランド音楽はコレ!みたいな感じで紹介され日本版もでているSkakkamanageは、予想以上におとなしかった。いい歌。見た目よりもいい歌を唄うバンドだった。
LCDサウンドシステムのDFAレーベルから音源を出しているPrinzhorn Dance School (UK)には、名前からしてかなりの期待をしていたがこれはいまいち。ギターの女の子はかわいかった。
で、Motion Boys。機材セッティングの段階からアイスランドキッズ達が大量にステージ前に攻め込んでくる。どうみても中高生にしか見えないのに、お酒のんだりしてるよー。捕まえてー。全員が「モゥション イエー ボーイズ イエー」とか連呼してみたり、または念仏の様に歌を口ずさんでる。で、そのビバリーヒルズ青春白書そのもののソバージュ&濃い化粧の女子高生達がうっとおしくてモーションボーイズは殆どみない。歌謡曲みたいだった気がする。でも帰国した今でもこの曲のメロディだけが頭から離れない。。名前はとてもいい。
一旦、この会場をぬけてDeerhoof (US)観にいく。初めて生で聴いた。気持ち悪くてすごいいい。ボーカルの日本人の子が小さくてびっくり。
で、また戻ってGUSGUS。
ちなみに昨日知り合った東小金井に住んでいた雄夏が偶然、我らのすぐ前にいました。かわいらしい女の子と。「彼女?」と聞いたら「いや違う。友だちの友だちだ。」って言ってて、そんな会話をしているうちにGUSGUSが始まり、10分後くらいにふと見るとキスしてましたよ。よっぽど写真に撮ってやろうと思った。
疲れてきたのでGUSGUS終わりかけで退散。
今夜はじめてAirwaves満喫したかも。大満足。
アイスランド3日目。曇り時々雨。
昼、動物園へ行く。宿から歩いて30分程らしい。坂を下りてメインストリートを横切り海岸線に出たら、あとはひたすら寒風吹きすさぶ海岸沿いの道を歩く。さみい。
運動施設がいくつもあるような大きな公園を横切る。その前に入口でホットドック食べる。WorldClassという名前のスポーツジムには意外な感じの石柱がたてられている。よくみてみると、上方に一箇所だけ男性の筋肉隆々の胸と腹が覗いていてあとは全部女性。あほらしい。あやうく入会するところだった。
突然ふってきた雨をやりすごす為に入口にはいると、キャンペーンガールが2人。ヨーグルトの試食を会員に配っている。どうみても全然関係ない俺らにも優しくヨーグルトを配ってくれるアイスランド人。タック。
その後見えてきたのはサッカー競技場。どこかのチームが練習している。Sちゃんに聞くところによると、人口わずか30万人この国にもちゃんとプロサッカーリーグがあるらしい。グジョンセンしかしらん。それにしてもこの看板がひどいことになっている。このグラウンドがホームのチームなんだかどうかよくわからないが、だとしても「I'M GAY」って落書きはどうだろう。
で、やっと動物園到着。また雨がパラつきはじめる。この悪天候もあり入園者は俺ら以外誰もいないんじゃないか。閑散とした園内には外でオットセイが3匹。園舎の中に牛、豚、羊。さらにその奥にある柵で囲まれた牧草地に馬が2頭ほど。しかも美しい競走馬ではなく完全なる農耕馬。動物園ってそういうもんだったっけ。あとは真っ暗な園舎の中にイタチぽいものもいるらしいが、真っ暗なのでわかんない。 一番印象的だったのは、園舎の中を自由に動き回っている飼い猫と、やけに寂しい目をする羊。こわい。 動物園めぐりは楽しい。
夜、アイスランドでガイドをしているMさんの家にお邪魔して鍋をご馳走になる。アイスランドの一般家庭が覗ける機会はそうそうない。興味津々。猫はどこでもかわいい。鍋うまーい。最近アイスランド人の彼と結婚して移住してきたというKさんや、日本に留学してたことがあって日本語すげえうまいA。Mさんの彼。Mさんの実家がある名古屋にも何度か行ったことがあるらしい。名古屋だったら俺の実家にも近い!とかいって親近感がわくのは、どうやら「岐阜→名古屋」だけの図式であり、「名古屋→岐阜」という親近感はないらしい。これは「埼玉→東京」なんかにも言えるか。 お邪魔しましたー。
Sと二人で一足先にMさん宅をお暇し、ダウンタウンへ戻る。Airwaves 2日目。今日もほとんど知ってるアーティストがいないので、なんとなく会場をブラブラする。ビールを飲んでると、「日本人ですか」と話しかけられた。話を聞くと、去年日本に4ヶ月留学してたデンマーク人。東小金井に住んでいたらしい。名前を交換すると、 「雄夏・ジョンソン」 と書く。オスカー。
アイスランド2日目。晴れ。
朝、まずは宿の目の前にそびえたつオペラハウスのような教会に登ってみる。何度口にしても覚えられないハトルグリムスキルキャ教会。この教会からレイキャビーク全体が見渡せる。カラフルな屋根が可愛くならんでいるこぢんまりとした街並み。入り江をはさんでみえる山は全て頂上が平らだ。これは火山だから?多分そう。
他のアイスランド旅行ブログなんかをみても、街の写真っつったらここからの景色しか見ない。
午前中、街をぶらついたあと昼からアイスランド観光の王道らしいゴールデンサークルツアー参加。レイキャビークから日帰りで回ることができる自然のみどころ数カ所をバスでめぐる。
最初の目的地であるシングヴェトリル国立公園に到着。アイスランドの土壌は真っ黒。溶岩流らしい。カナダから輸入して植えたという何とかという植物以外ほとんど何も生えていない不毛の地。断崖とそこからひろがる溶岩流の固まった真っ黒い大地の中に、大きな潮だまりのように池が点在している湿地帯。こんな景色はみたことないが、英語がわからんもんでガイドの言ってることが殆ど理解不能。なのでここも「綺麗な景色だね。絶景だね。」くらいにしか思ってなかった。あとからSちゃんに聞いたところ、ここがいわゆるGYAO(ギャオ)だったらしい。ギャオと呼ばれる世界のヘソ。北米プレートとユーラシアプレートがせり上がって地上にあらわれている。そしてすこしずつ2つのプレートが左右にひろがるため、アイスランドは毎年数センチずつ左右にひろがっている。
その後、グトルフォスの滝へ。ここに着く頃には、午前中には晴れ間がみえていた空も見事に灰色。なんなら雨も降りそうだ。いやだいやだ。でかいよ。で、こういうところはやっぱり外国、日本じゃ絶対立ち入り禁止の区域までグイグイすすめてしまう。腰の高さくらいのロープ一本。滝壺の真上の岩に至ってはロープも何もありません。これ絶対誰か落ちてるだろ。近くまで来ると相当寒い。滝壺からの水しぶきが霧雨みたいに降ってくる。その水滴が滝壺の正面に広がる草原に落ちていき葉に付着したまま凍るため、さながら氷柱がさかさに生えているような、異様な光景を目にする。ニョロニョロぽい。
ゲイシール。間欠泉。そろそろ奇怪な景色にも目が慣れてきた。慣れって怖い。ガイドさんや看板によると、この間欠泉は世界で4番目の噴出高を誇るらしいが、トップ3を聞くとそこには南米ウユニツアーでみたタティオ間欠泉がカウントされていない。どうかんがえてもあれの方が高いと思うのだけど、ちがうんか。と思って調べてみると、向こうは世界最高所(海抜4500m)にある間欠泉でくそ寒かったので蒸気の量でやたら高く見えたみたいだわ。
間欠泉とチリ - ほ幅の速度
まだ16時すぎだと思うのだけど、ケリズ火山湖に着く頃には既に暗くなり始めた。気温もどんどん下がっていよいよ寒くなってきた。アイスランドぽいなと納得してみようとする思いとは裏はらに、天気の悪さも重なってテンションもどんどん下がってきた。そんなとき、ここでの興味はもっぱらこの2人だった。このバスツアーで唯一、男2人での参加だった彼らのストーリーに興味が湧き出る。火口湖は既にあまり関係なくなってきている。「訳ありっぽくねーぽくねー」とSに言うも「いや別に普通でしょ。」と相手にされない。景色はとても静か。
で、最後はこの手のバスツアーの定番。提携しているお土産屋さん。南米やアジアじゃ当たり前だが、アイスランドでもやっぱりそうなのね。と嬉しいような寂しいような気持ちになるも、このお土産屋が相当なヒットだった。EDENとかいうその土産屋は温室栽培で植物をそだてたり、全然おいしくなさそうなアイスクリームをうっていたり、80年代にはデパートの屋上にあったようなゲームが置いてあったりと見所満載。その中でも1番はこれだった。商品がしょぼすぎりUFOキャッチャー「GOOD LUCK」。もちろんやらない。アイスも食べない。
内容濃すぎのバスツアーも終了し、レイキャビークに戻ってダウンタウンでご飯。SちゃんにアイスランドでガイドしているMさんを紹介してもらう。このアイスランド旅行中、やたらお世話になりました。ありがとうございました。
で、ビールもご飯も無茶苦茶高い。物価が高いというのは聞いていたけど、やっぱり高いわ。ビール1パイント(500ml強)が700クローナで約1300円?Mさんは「700円だと思わないと何も買えないよ」というアドバイスをくれるのだけど、いやどう考えてもクローナだとしか思えない。ハンバーガーとビールで4000円くらいの豪華な晩ご飯を食べながら、今夜から4日間にわたってレイキャビーク市内のいくつもの会場で行われる音楽フェスICELAND AIRWAVES 2007のタイムテーブルをチェック。これもみたいしこれもみたいと思っていた数々のメインアクト達は、ことごとく最終の2日間に集中。さらに時間までかぶっているというかなりむちゃなタイムテーブル。でもこれくらいしないと集客がばらけないような小さなキャパの会場なのだろう。なんとか考えよう。
とりあえず初日は全然しらないアーティストばかりなので、帰り道にある会場Grand rokkによる。アイスランドのGrasræturというバンドをみる。グラムなロックンロール。会場混み混みでしんどくなり早々に退散。こんなことでまだ後3日間続くAirwavesを乗り切れるのか。
残りも思いだしながらぼちぼち書こう。
成田からイギリスのヒースロー空港へ12時間のフライト。
ヒースローでアイスランド行きの便まで6時間待ち。
空港内のバーでビールがぶ飲みして時間潰す。
アイスランド到着。夜1時。
空港で今回アイスランド内の旅行をオーガナイズしてくれたSちゃんクルー3人と合流。
ケプラヴィーク空港からレイキャビーク市内へ移動。
真っ暗で何もみえない。いきなりオーロラ見えるかも、と期待したもののそれもダメ。
宿とうちゃく。hotel leifer erikson。
でっかい教会のすぐ目の前にあって分かりやすくていい。
ハトルグリムスキルキャ教会。
突然です。
ヨーロッパを旅行するならインターレイルパスを使ったほうがよい。
前に旅行したときに日本でユーレイルパスを購入し忘れ、
現地の友だちに相談したらインターレイルパスの存在を教えてくれた。
ユーレイルは非ヨーロッパ居住者向けなので、観光客値段で高い。
インターレイルはヨーロピアン向けなので、安い。
ということだと思う。
観光客向けの安い新幹線フリーパスがあるのに、居住者向けのフリーパスがない日本はおかしい。
どれくらい値段が違うかというと、これまた相当違う。
ユーレイルパス
1等 |
大人 |
2等 |
12-25歳 |
|
有効期間 |
通常 |
セーバータイプ |
有効期間 |
ユースタイプ |
15日間 |
\72,200 |
\61,100 |
15日間 |
\47,000 |
21日間 |
\93,600 |
\79,600 |
21日間 |
\60,800 |
1ヶ月 |
\116,300 |
\98,700 |
1ヶ月 |
\75,600 |
2ヶ月 |
\164,200 |
\139,800 |
2ヶ月 |
\106,900 |
3ヶ月 |
\203,000 |
\172,900 |
3ヶ月 |
\132,100 |
インターレイルパス
ゾーン
|
有効期間
|
ユース 26歳未満 |
大人 26歳以上 |
子供 4〜11歳 |
1ゾーン使用 | 16日間 | £159 | £233 | £111 |
2ゾーン使用 | 22日間 | £215 | £303 | £152 |
全ゾーン使用 | 1ヶ月間 | £295 | £415 | £207 |
説明を詳しく見ると、
インターレイルを買うためには:
Inter Rail Community に属している国に少なくとも6ヶ月住んでいなければならない。その国々のリストは "Zone Map" を参照。
●台湾小旅行に行ってきた。
行っていたことすら誰も知らないと思うのだけど、とりあえず帰国報告。
詳しくは後日報告として、3泊の小旅行で一番気になった事は、コレ!
歩行者用信号がやけに可愛いアニメーションなのです。
●目が覚めると既に昼近く。チェックアウトの時間もとうに過ぎている。にも関わらず宿の人は優しい。優しい宿でよかった。鹿島屋はとてもいい宿だ。素泊まり5千円。風呂もよかった。どうやら温泉らしい。
●折角金沢に来たのだから観光しないと!
茶屋町行ってお茶買ったあと、兼六園へ。とっても綺麗な庭園なのだけど、どうしてだかこういう場所にはあまり思い入れが持てない。池の鯉は人の影に反応してどんどんむらがってくる。エサをくれと大きく口をこちらに開く鯉をただひたすら撮る。庭園や建物には殆ど反応しないのに、ただ鯉の口を夢中で撮っている2人。庭園の楽しみ方として絶対まちがっていない。 知らない町をただただ歩いているのは楽しい。浅野川という川やそれを挟む町並みに京都を思いだす。かなり京都だわ金沢。いいところだわ。
●夜、KJと空港へ。Wが半額クーポンをくれたので復路は思い切って飛行機で帰る。あっという間に羽田に着いた。下北でラーメン食べた後、帰宅。 デジカメ写真をPCに落とす。今回フィルムとデジの両方持っていったので、場面場面で写真がいろいろ偏っている。楽しかったわあ。
●午前中起床。W、I君と金沢の繁華街、香林坊へ。東急ホテルのロビーでヤフーモバイルに接続できるらしい。宿泊中の宿ではDSL回線はおろかモジュラーさえも繋げられない。ヤフーモバイルって、てっきり課金制かと思っていたらそうではなかった。まだまだ試用フリー期間。携帯で簡単にID/PASSゲット。こりゃ楽だ。これでもう渋谷ハンズまえのニューヨーカーズ・カフェでいつでもモバイルできることになる。こりゃいい。
●昼、金沢文化センターへ。マシュー・バーニーの新作「拘束のドローイング9」を観る。捕鯨と茶道という日本の文化がテーマだという今作はやたら長い。2時間半。暗闇に弱い俺は例によってまた寝てしまうかと思っていたのだけど、寝なかった。何故寝なかったというと、Mちゃんの衣装仕事が楽しみだったこと。そして日本人の描き方がやたら気になった。石油コンビナートでの阿波踊りから始まり、ホストという位置づけでの茶道マスターもののあわれの世界が広がり、そこから捕鯨をそのまま共食いとやたらストレートに表現する方法にかなりの衝撃を受けた。衝撃というと柔らかいのだけど、観ているその最中はそれをそのままアンチ捕鯨、アンチ日本人な物かと早合点し、正直ちょっとわだかまりさえ。でも後から説明を聞くところによると、そうではなかった。ビョークとマシューが主演のこの作品には「この映画を演出、出演しているマシュー自体が毛皮を着ている矛盾」がそのまま作品の表現らしい。ぐるりと外を一回回ってまたテーマが作品に戻ってくる。
もうそんな事言われないと分からないよ。言われても分からんけど。
どなたか教えてくれた人、有り難う。
そしてMちゃんは本当に素晴らしい仕事をしていた。わーん。
●何処かでみたような小さなリュックを背負っている人がいるな、と思ったら、アタマトテEさんにバッタリ会う。カウパレード以来2年振り。しかもトイレで。お久しぶりでございます。また最近ヒマなので、イベントバイトさせて下さい。
●その後、21世紀美術館へ。そのマシュー・バーニーの「拘束のドローイング展」その他の作品群の内覧会。ここには初めて来た。円形の建物の周囲が全てガラス張りな為、今にも天井が落ちてきそうな会場は相当いい。そしてKJが浅田彰を発見する。こんなVIPばかりの会場になんで自分たちがいるのか分からない。人との出会いが旅だから借金してでも出かけよう、という歌をきいてユキは北海道から上京してきたらしい。いい話だと思う。
そしてその会場でたまたま知り合い話をしていたNさんという女の人はなんとNY在住でNYU卒。Tちゃんの友達な上に、岐阜出身。長良高校の3つ程先輩だった。びっくりなんです。
●その後、お寺へ移動。
鯨料理を囲む会。捕鯨協会の人達まで来ているらしい。
何故か隣には石岡瑛子が座っていたり、隣のテーブルには鈴木京香が座っている。何なんだこのVIPの集まりは。知らないだけで、政治家とか混じっているのかもしらん。はっきりいってビビってます。KJと「なんで俺らこんなところにいるのか。」と何度も確認してみるも、やはり分からないまま。こうしてお寺で捕鯨の会は過ぎていく。
●そのあと、ハナキンの金沢繁華街でモンジャ、カラオケの会。
高田渡「値上げ」を歌ってみたら、思った以上に良かった。俺が。
●そんなこんなで酔っぱらっているので、もうここらへんで勘弁して下さい。
●明日こそ朝市へ行こうと思っている今現在。既に朝5時半を回っている。
●昼過ぎ、代官山へ。打ち合わせ。
●そのまま池袋へ。H達と待ち合わせ。計6人でHカーに乗り込み、金沢へ向かう。
車中、iPodから岡村ちゃんを流してみるも、誰からも何の反応もない。岡村ちゃんをかけて何のリアクションもないなんて!逆にこっちが不安になってしまう。岡村ちゃんって、諸刃の剣なのか。
関越自動車道から高速を乗り継いで6時間。で、石川県へ生まれて初めて来てみたら既に午前0時を回っている。でも予想よりも早く着いた。道が空いていたからか。HとI君とK、運転どうも有り難う。既に金沢インしているWが見つけてくれた金沢一古いという旅館鹿島屋宿泊。
男女に分かれて部屋がとってあり、クルー唯一の喫煙者であるKと俺は2人部屋。国内旅行してこういった日本宿に泊まるのも久しぶりだし、相部屋というのも久しぶりだわ。修学旅行みたいでとてもいい。素敵なところを見つけてくれてありがとう。
それにしても金沢の夜は静かだ。駅前だというのに誰もいない。岐阜より静かだ。
●明日は朝市に行く予定。Sが教えてくれた「黒づくり」という名産をゲットしなければと思う。
●修学旅行の宿にはやはりネット回線がない。困っている。
●朝、京都駅でU夫妻、Wと別れて、そのまま下る。京都はJRの駅から少しでも南にいくと途端に雰囲気が変わる。駅の北に広がる賑やかな地域からは想像もできない様子に様がわる。住宅地域といっても昨日歩いた下鴨のあたりなどの閑静な住宅風景とは違い、どこかしら下町ぽい。まず店がない。朝飯を食べていなかったので、朝飯食べるところを探してブラブラしたのだけど、びっくりするくらい何もない。マクドナルドと吉野家は発見したが、こんなところで食ってたまるか。折角なら、今はなきホワイトハウス並みの素敵な食堂見つけてやると息巻いたばかりに失敗した。数時間後、町の八百屋軒お菓子屋みたいな店の片隅で売られている菓子パンをかじるはめになる。にしても京都駅の南側、頭にタオル巻いている人率が高い。怪我をしているわけではない。とにかく頭にタオルを巻くのだ。
●東寺へ。
庭園があり、ベンチがあり、灰皿もある。
池があり、ほとりではたくさんの亀がひしめき合うように甲羅干しをしている。
午前中をずっと東寺で過ごす。
五重の棟の内部が公開されていたのでみてみると、内装がやたらサイケで驚いた。あまり公開されていないからなのかもしれないが、かなりの彩度を保ったままの極彩色のペイントが、柱から壁から天井までもに施されている。それら彩色を含めた内部装飾と中央にまつられている何体もの仏像がマンダラを構成しているらしい。らしいというのは、そう誰かが言っていたのを小耳に挟んだからだ。間違ってもそういう声が聞こえてきたとか、そういうのではない。
●午後、また鴨川へ。意味なく鴨川を上ったり下ったり。夕方あたりまでそんなことを続けたあげく、「こんなことをしていてはダメだ!」と奮起し、人でごったかえすJRを使い岐阜へ。夕方にもなると、車内はもうそれほど混んでなかった。外人一人旅という感じのアングロサクソンがずっと視界にいた。なぜ外人はリュックサックを片方の肩だけにかけるのか。両方の肩を使った方がぜったい楽だろう。教えてあげたい。
●穂積着。姉夫妻も大阪から戻ってきている。
●夜、Kの家へ。久しぶりに会うYと3人で飲む。中学校で先生をしているYは、しばらく会ってないうちに何だか大人になっている。今秋には結婚するらしい。
●明日にはU夫妻はGWを利用した小旅行に出かけるらしいので、俺もその時に一緒に京都を出て岐阜に行こうかと思う。いや別に一緒に出る必要は何もない。他に泊まるところがないわけではない。
パワー系の男を一人知っている。でもその男Wは本当にパワー系だ。Wがどれくらいパワー系かっていうと、マレーシアか何処かのトライアスロンの大会に出場し、一種目目のスイミングで海に巣くう毒蛇に噛まれ、そのまま現地の病院に入院。はるばる日本から家族が駆けつけたときには、Wはベッドでの苦しみにのたうち回っている訳でもなく、ただへらへら笑っていたらしい。やはり海外なだけあって痛み止めのモルヒネが通常より多めに処方されており、危うく中毒になりかけていた。どこまでが本当の話なのかも分からない。ただそんな話をきかなくても俺が知っている限り、きっとどこまででも本当の話だろう。もうそれくらいパワー系の男。
その家には泊まりたくないなあ。
きっと寝る前に腕立て伏せとかやらされるだろうし。
●そんな訳で今日一日で京都を満喫しようと考えた結果、とにかく歩いてみることにした。
松ヶ崎から下鴨神社まで歩く。
下鴨神社から鴨川沿いを歩く。
ほんやら堂でカレー食べる。
荒神口のおいしいソフトクリーム屋は閉まっていた。
鴨川沿いでボケとする。川の対岸をジョギングしている人をデジカメのズームでパシャパシャ撮っていると、後ろで人の気配がする。振り向くと、外人が俺にカメラを向けている。やられた。俺は今「夢中になってパシャパシャ撮っている日本人」。最高の手みやげができたね。よかったねクリスティーナ。
御池で御池煎餅買って、三条境町のイノダっていうコーヒー屋へね。六曜社にも行こうと思い河原町に出るとあまりの人の多さに気持ちが悪くなる。六曜社はあきらめて鴨川上流に避難。そのまま出町柳まで歩いて、叡山電鉄で一乗寺へ。恵文社行く。何も買わない。
U夫妻に拾ってもらってそのまま猫町というレストランで食事。ここもまたうまい。
ビール買ってU家で飲む。
夜、パワー系の男W来る。来ちゃったよ。
マリオテニスでパワー系の男を叩きのめす。
さんざん歩いて疲れたので今日もまた早々に寝る。
●世間がゴールデンウィークということで、いいんだか悪いんだか僕も特に仕事がない。正確に言えば、仕事あるっちゃあるんだけどどうにもまだ開始する気になれない5月病の私。やはりフレッシュマンは辛いね。
友達と連絡がついたので京都に行くことにする。
朝一でそのまま新幹線に乗ろうと思っていたけど、気が付くと夕方。
なんだかんだで出発ってなかなかできない。
●新幹線に乗るとあっという間に京都だった。京都だよー!
一年ぶりの京都。京都は来るだけでもう嬉しい。
●車で駅まで迎えに来てくれたU夫妻と一年ぶりに会う。
U家に荷物をおいて御池のあたりにあるベトナム料理屋フォーンヴィエットへ。Mちゃんが「ここはうまい!」といって教えてくれたので是非行ってみたかった。うまかった。
にしても、一年ぶりに会うって、こっちとしてはそれはまあ新鮮な気持ちだってのに、向こうのテンションはいたって普通なのが納得いかない。ハグぐらいあってもいいんじゃないかしら。奴らが言うには、「武山の場合、日記読んでるから久しぶりって気がしない。」らしい。
これは喜ぶべき事なのだろうか。
それじゃあということで、ここはひとつ日記に書けない話でもしてハグをゲットしようと思ったのだけど、どうにも失敗した。リアルすぎた。というかベトナム料理屋でいきなり身体表現を駆使した説明を始めるとは思っていなかったらしい。
●酔っぱらった!カラオケ行く!
で、早々と飲みすぎで気持ち悪くなったもんで、まだカラオケ店なのにも関わらず早々に寝る。飲める!と断言して臨んだくせにダサい、とバカにされる。バカにするな。
ひさしぶりにカラオケに来た。ウガというカラオケは凄いよ曲数が。高田渡が10曲くらいはいっているのにびっくりした。じゃあこれはどうだ?と検索してみたが、ニカさんや湯川潮音は入ってなかった。入っていたところでどうにもならない。
●コンティネンタルなのでJFKじゃなくてニューアーク空港からの飛行機。オザケン聴くためには一度くらいJFKからNYCに来なくては。
●帰りの飛行機で今年の話題沸騰だった「世界の中心で愛を叫ぶ」を観た。セカチュー。
機内での席は、行きと同じく真ん中の列の3人がけの真ん中という何の取り柄もない席だったのだけど、今回に限ってはよかった。日本行きの飛行機はやはり日本人が大半をしめている。そのほとんどが今、セカチューを観ているのが手に取るようにわかる。そうかみんなやっぱりセカチューか。この作品を観ずして2004年は締めくくれないという気持ちで今機内は一つになっている。欧米人はもちろん他の映画をみているが、僕はもうよっぽど彼らの手元にあるリモコン操作してセカチューに変えてしまうところだった。
本も、ドラマも、映画も観たことがなかったので何の前情報もなしに観ることが出来た。
面白くねえ。これ面白くねえ。
こういう類の物は結構好きなはずなのに、面白くなかったー。唯一印象的だったのは、体育館で「好きよ」と女の子がいうセリフがJホラーのそれにしか聞こえなかったこと。一度でも十分怖かったのに、彼女は同じセリフを二度も言ってくれた。機内が凍り付きましたよ。いやいや飛行高度から来る温度的な話ではない。みんな凍ってないかな、と周りの皆さんが心配になり注意を周りに向けてみるとあら不思議。みんな泣いてるよ。おいおいよっぽど怖かったのか。
●後の時間は寝て過ごす。かなり有意義なフライトだった。
●NYC滞在最終日。
お土産さがして街を練り歩くも、今まで練り歩いてないだけに特に何も見つけられず。
●夜、W君とお茶。NYCでキュレーターをしているW君は来年日本とアメリカで展示をするらしい。展示作家などのブックを見せてもらう。国家問題をベースにしている現代美術作家で構成される展示だった。一つ一つの作品をみるとすごく面白いのだけど、グループ展としての展示が国家問題だったり平和問題だったりするとそれを成功させるのはかなり大変だと思った。頑張って。僕が手伝えそうなことは、チラシ配りくらいしか思いつかないけど、なんか出来ることあったら何でも。
●そんなこんなで旅行終わり。あっと言う間だったわ。楽しかったわ。
●「エイリアンVSプレデター」観る。
コピーが凄い。
「どちらが勝っても…人類に未来はない」
そりゃないだろう。そんなコピーを掲げられると、これまでのハリウッド映画とはかなり違う次元で作られているのかもしれない。もしかしたら「デッド・オア・アライブ」のラストシーン並みの衝撃がある名作かもしれない。どうしてもそんな期待を抱いてしまう。まんまと広告の思うつぼのわたし。
で、観た。
いやかなりの衝撃には違いなかった。思った以上のひどい出来だった。けっこう笑った。
この映画はクリスマス映画だと思う。観るならクリスマスに観た方がいい。それも、森ビルのぼって夜景を楽しんでからお洒落なバーでさくらんぼがはいったカクテルを飲んでうっとりした上に今日はクリスマスだからさとか訳の分からないご機嫌ぶりでステレオからはMISIAが流れているオープンカーにのっているようなカップル、にこそ観て欲しい。それでお前ら目を覚ませ。どっちが勝っても人類に未来はないんだぞ。
●Hとミッドタウンへ。HB宅のクリスマス会にお呼ばれされる。
すっごいブルジョワなパーティーだったらどうしよう、とドキドキしながら呼び鈴をおす。意外にも来ている人はアジア人の友達周りだけだった。日本人はいつも静かだからHBは気を遣ったのかも、というH。さすがHB。だてに2mの背丈があるわけじゃない。
相変わらず高級感にあふれているHB宅はでっかいクリスマスツリーも登場していた。でかいよ。
HBのルームメイト、ナイスミドルのKにクリスマスプレゼントもらう。来ている人が順番にプレゼントの袋を受け取っていく様は何だか子供会のよう。couchのフォトフレーム、L'occitaneの石けん、チョコレート。こんな高価な物を見ず知らずのアジア人にくれるなんて。どうなっとるアメリカインテリ層。ありがとうございます。
●パリからの親類なども到着していよいよ賑やかになってきた。お礼をいって家に帰る。お世話になりました。日本に来たときは是非ウチへ、とKとHBに一応言ってみたものの実際あんなボロ家に来られても向こうも困ってしまうかもしれん。
●仮眠とってW家へ。クリスマス鍋をつつく。うめえ。Mちゃんに手作りのノートブック用布袋をもらった。すごいかわいい。どうもありがとう。お礼ばかりで申し訳なってしまうクリスマス。
●クリスマスイヴです。
H、Jと一緒に映画観に行く。NYCに来て以来の念願、Jに初対面。相当嬉しい。
予想以上のパワーに圧倒される。パワーといっても話しをしていてもあまり分からない不思議なパワー。Jは最近好きな男の子がいるらしい。映画が始まる時間までコーヒーを飲んで時間を潰していると、彼女の携帯に電話がかかってきた。とても嬉しそうな彼女の様子から察するに、どうやらその男の子らしい。しばらく話してから電話を切った後、彼女は嬉しそうに僕らに話し出す。
「今日から入院するんだって。」
「え?彼、どこか悪いの?」
「うん。ちょっとサイコなの。」
と言い、こめかみを指さしながら嬉しそうに笑う。
えーん。怖いよう。
●「オーシャンズ12」観に行く。面白くねえ。「オーシャンズ11」面白くなかったのに、なんで続編作ったんだろうと疑問だったのだけど、理由がわかった。アメリカ人には受けてる。ゴージャスなキャスティングに、ゴージャスなユーモア。ブルースウィリスまで出てきた時には驚いた。
●で映画の後、Jは
「内蔵が痛い。」
といって、笑いながらタクシーで病院に直行していった。やっぱり怖い。
●夜、Hの学校のクリスマス会に潜り込む。チェルシーの高級感溢れるナイトクラブへ。IDを忘れた上に、パジャマみたいな格好で来てしまった僕は、入口の黒服に止められないかと不安で胸が張り裂けそうだったのだけど、なんの問題もなく普通に入れた。ちゃんとDJがいて小さいながらフロアもある。ただ酒も飲める。Hの学校のクリスマス会は最高だ。と感動するのもつかの間、知り合う人知り合う人に「同じ学校?」と聞かれるのが鬱陶しくなったので、ただ酒飲んでブンブン踊ってたら転んだ。相当痛い。
トイレに行き用を足すと、洗面器の前でさっと手に洗剤を付けてくれる男がいる。女だったらよかったけど、さすがに高級クラブは違うななんて思ってると、しっかりチップを要求される。おいおい洗剤つけるだけでチップかよ。高級クラブは違う。洗剤付けてチップを要求するクラブは高級ではない。間違えてる。
●HBが帽子をくれた。しかもいきなり。
彼に、持っててくれ、と手渡されたハットを被ってると、しばらくして戻ってきたHBは僕を観て一言。
「おお。似合うね。あげるよ。メリークリスマス。」
おいおい。やっぱり身長がでかい人間は、人間もでかいね。2つ返事で有り難く頂きました。
どうもありがとう。クリスマスプレゼント第1弾。
●帰りの電車でなんとなくズボンをまくり上げてみると、さっき転んだところから流血してた。クリスマスプレゼント第2弾。
●「キューティーハニー」観る。
子供向けでも大人向けでもない内容にとまどう。サトエリのグラビアDVD以外の何者でもない。しりあがり寿、松尾スズキ、永井豪をチョイ役で登場させたりしたって、「おおっ!」なんて言うとでも思ってんのか。ちょっと嬉しかった。先ほどの文字通り「おおっ!」って感じだから、いやこっちも困る。そして市川実日子好きな人は観た方がいい。
って、なんの感想にもなってない。なんの感想もない。1800円払って劇場で観なくてよかった。
●アトランティックシティへリベンジしに行く。
リベンジって言ったら決まってます。カジノです。
10月に行った時は3人でいって僕一人だけ負けた。今回は4人で挑戦。
そして僕がまた一番負けた。もう嫌だ。ワシントンDCヘ行くための旅費や、この間KJから購入したthinkpad、そしてWが買い手を探してるというアップルの液晶モニター、それら全てをまかなうために行ったら全てを失った。ギャンブルって目的があったらダメだし、目的がなかったらもっとダメだ。どうなってもダメなもの。そんなものが闊歩きって歩いてるアメリカは狂ってる。もう2ヶ月近くいて初めて分かった。アメリカは狂ってるよ!金返せよ!
帰り道すがらMさんが買ってくれたスープ暖か。
●夜、Hとブルックリンのギャラリーへ。キュレーターしてるっていうTさんに写真のポートフォリオ見せに行く。その後、近くの日本食屋で御飯食べる。Oが合流。4人でOの元ルームメイトKちゃんの友達のパーティーに潜り込む。行ってみて驚いた。おそろしいパーティーだった。日本人ばかりのパーリーで、部屋もめちゃくちゃ広い。意味なく転がっている椅子。可能な限り機能性を除去しているとしか思えない無駄な家具の配置。もちろんターンテーブルx2のDJ卓もないわけがない。来ている日本人は、あなた達そのままパリコレでるんですか?というような格好で普通に談笑している。
そんな恐ろしい空間で、僕HOの岐阜っ子トリオは小さいテーブルを囲んでもうできうる限り小さくなって、出来うる限り食えるモンは食って、飲めるモンは飲んでいた。もうパリコレ組には畏怖の念すら湧き始めていた。そんな中、今日知り合った人の中では唯一のパリコレ組ではないKちゃんが、TやHちゃんと同じ吉祥寺の学校だったことが判明。年も同じ。世間は狭い。帰ったらTに聞いてみよう。
●最近、ブルックリンに引っ越したOの家のお宅訪問に行く。その隣駅でショックな出来事があった。
駅前のデリでちょっと買い物がしたかったのだけど、現金を持っていない。TCしかないので、ダメだろうなあと思いつつも一応店員のオヤジに訊いてみることにした。
「Can I use travelers check?」って訊いたら。
「Do you wanna strawberry shake?」って言われた。
このクソ寒いのに誰がシェイク飲むか。
あまりにショックだったので、O家に到着後、有無も言わずそのまま寝る。
●夕方帰宅。合宿ではMTのアップデートは終わらなかった。まあボチボチすすめること。
●夜、HとNYUへ。Wの所属しているTisch WinterShowを観に行く。
一つの学科(?)の展示なのに規模がかなりでかい。生徒一人がいくつもプロジェクトをかけもつらしく、相当な数の展示がある。そしてそれら展示作品のバッキバキデジタルっぷりにびびる。ほとんどの作品がコンピュータ制御。で、久しぶりこういう展示観てたら、胸キュンしてきた!それはただ単に自分の卒制やら進級展の様子を思い出したから、というだけ。よく分からん。でもほんとはよく分からなくないんです。意味不明なニューヨークでの自分勝手な郷愁感。でもそんなものは外に出たらパッと消えてなくなった。あまりに寒いよ。これは絶対氷点下だな、と自信をもってWに尋ねると、
「-13℃らしいよ。」
といわれた。そりゃ自信満々に寒いわけだ。これでこの寒さに自信がなかったらちょっと皮膚感覚の問題からいろいろ考えた方がいいと思う。
●そういえばTちゃんはこの学校であの倍音ギター作ったのか。ざっと見る限りあんなネパーリイな人は皆無の学校だわ、ここ。やっぱあの人おもろいわあ。
●引き続きKJ宅泊まり込み合宿。先生がいるのでMTを3.1にアップデートすることに。
しかしこれが大失敗。普通にやれば猿でもできるような作業なのに、アップデートか新規インストールか迷いながら始めちゃったもんだから、気が付いた時にはテンプレファイルが消してしまっていた。サーバーには真っさらなMT3.1が残っているだけ。ローカルにバックアップはとってあったのだけど、それもなんか整理されてなくてよく分かんないし。もうよく分かんない。
●こんな災難に見舞われたもんだから、折角手に入れたWINをいじる時間も全然ない。
ていうか、WINをいじろうがMTいじろうが、あきらかに旅行先の過ごし方として間違っている。夜半過ぎ、食べ物を探しに外に出る。雪がちらついている。初雪ですよ、と感動する余裕もないくらいの恐ろしい寒さ。息をしたら肺がまずいかもよ、と不安になるくらいキンキンに冷えた外気は少なからず衝撃。ニューヨークって寒いのね。ついに冬がやってきた。近場のマクドナルドでチーズバーガー買ってすぐ家にもどる。
そして結局テンプレほぼ作り直し。こんな機会でもないとという訳で、細かいところをいろいろ変えたりしながら。チーズバーガー食べながら。
●夜、TONICへ。来るって行っていたKJは例によって来やがらねえ。しょうがないので一人でビール飲んで酔っぱらう。「White Out with Jim O'Rourke & Thurston Moore」観る。ずっと前にアルバムで聴いたことがある「White Out with Jim O'Rourke」よりずっと良かった。 ノイズ。生で初めて観たサーストンは、かなり格好いい。やたらでかいし。
$12でこんなのが毎日のように観られるなんてそれだけでもうお腹いっぱいNYC。
●この間のemiさんのライブやら、その後のopenairやら、この間のsubTONICやら、ここ一週間でなぜか何度も会っているCさんという方にやはり今日も会った。明日のopenairに来い、という。パワーブック持っていってジャムれ、なんて言われてもどうしよう。僕のパワーブックからはノイズしか吐き出ません。
●ミッドタウンへ移動。KJと飯食ってから彼の家に。昨日参加したばかりのmixiをいじって遊ぶ。このブログのrdfそのまま読み込んで、日記の更新がそのまま反映できるという機能発見。べんりー。すごーい。mixiすごーい。って、そんなことばかりしててもどんどん人間が腐っていくだけなので、ローカルでphpを動かす時に生じてしまう不具合解消に勤しむ。ちゃんと仕事もする。
●朝、寝る。まずい。
KJがNYに戻ってきてからというもの、いよいよ東京にいるのと全く変わらない生活になってきた。
●ThinkPad購入!ニューマシンを手に入れたKJから格安で売ってもらう。これでついにWINユーザーですわ。ていうか、前からWINデスクトップ(これもKJから売ってもらった奴だ)は家にあったのだけど、あまりの遅さにCSはおろか、何も使い道がなかった。しかしこれでいよいよ西荻を中心としたCS戦線に参加できる。
●場所をH宅に移して引き続きモバイル。夕食は中華、お持ち帰りで食べる。Eggfooyangとかいう食べ物がうまい。ファイナル中とか訳の分からないことをいって部屋に引きこもるH。意味はわからないけど、あと数日がんばって。果報は寝て待て。
●「ニュースの天才」観る。
トム・クルーズ制作とかいうわりには地味な結構重い展開だった。ありもしない話をでっちあげて記事を描く有名雑誌の人気ライターの話。実話らしい。若き日のダースベイダーことヘイデン・クリステンセンが主役だったのだけど、彼が意外によかった。頭がきれるちょっとおかしい人という役がはまってる。観る前に、実話を元にした話と聞かされていたのがよかった。
●mixiに参加する。誰がこんなもん参加するかよ、と以前はもらった招待を蹴っていたものの、あえなく参加。旅先って怖い。
●旅行に来ているのにこの出不精っぷりはひどい。Hに言われる。
「お前はなんて贅沢なんだ。他の旅行者はもっと一日一日を有意義にいろんなところ行ってる。」
ごもっともです。NYまで来て、寒いからって部屋でビデオみたりしてるのはきっとよくない。そんなわけで旅行といえばやはり美術館に行ったら充実感でも生まれるんじゃないかと思い、早速美術館に向かう。実は家から歩いて数ブロックのところがミュージアム・マイルと呼ばれる美術館通り。この間日本に展示が来ていたけど行かなかったグッゲンハイムに行く。5年くらい前に来たときはなんか入れなかった記憶がある。そして今日は休館日だった。かたつむりみたいな建物だけ眺める。とことんグッゲンハイムには縁がない。
●その隣のブロックにあったナショナル・デザイン・ミュージアムへ。
Josef and Anni Albers: Designs for Livingという企画展をやっている。パンフによるとバウハウスに在籍してた夫婦で、夫ジョセフはプロダクト、妻アニはテキスタイルをやっていたらしい。ジョセフとアニはなんておしゃれな夫婦なんだろう。かわいい椅子や綺麗な布、単品でみるとかなり素敵だ。それがdesighs for livingというくくりで展示されていると、一体これらがマッチするような生活はどこに存在するんだろう。どっちが作ったか分かんないけど、変形ステンドグラスみたいな展示がおもしろい。
上階では複数の作者による家具の「design≠art」という展示。そりゃそうだろ、と思いつつこっちもおもしろい。とりあえずでかかったらよし!みたいなのが多い気がする。大好きな四角で構成されたテーブルセットに夢中。
って、来てみるともう美術館たのしいわあ。行ってみると楽しいのに、わざわざ出かけていくのはなんか違和感がある。街をブラブラしていて、「あ。なんかやってる。」って、なにげなく入るのが美術館の正しい在り方だとする。でもその時点でもうそれはわざわざ出かけていくよりも嫌らしい美術への接し方。だからやっぱり美術館には勢い勇んでむかわねば!
新しくなったMoMA観たい。
●夜、やっとNYCに戻ってきたKJと会う。入国できてよかったね。
TONICの下のsubTONICで催されているというWの知り合いのイベントに行くも、W達に会えなかったのでそうそうに引き上げる。国連ビル近くにあるKJ宅訪問。あまり書くと怒られそうなので書きませんが、いい部屋です。そしてやっぱりよなよなコンピュータ。途中で東京のKJの家にいるのかNYにいるのかよく分かんなくなってきた。
●「僕の彼女を紹介します」観る。
「猟奇的な彼女」の監督の作品で、主演女優も同じ。チョン・ジヒョン、かわいいのです。
でも面白くなかった。「猟奇的な彼女」で味をしめた監督が、おなじベクトルでもっと過激にしたらもっと売れるんじゃないかって作ったんだろうという予想が容易につく。でもこの過剰な詰め込みっぷりはちょっと恐ろしいほどなので観てもいいかも。
で、挿入歌にびっくり。なんでXジャパン?と思っていると、H曰く韓国でXは大人気らしい。もうこの歌がほんと気持ち悪いんです。
●夜、TONICにジョン・メデスキとマークリボー観に行くはずだったけど、あまりの寒さに断念。
ここ2日くらいでNYは一気に寒くなった。異常に寒い。
●二階堂和美さんのサイトを観ると、ニカさんが往年の名曲をカバーするシリーズの新作「ニカセトラ003 忘年会編」の告知が。
今度は忘年会のらしい。しかも今回はmp3で無料ダウンロード。わーい。12/20からとのこと。
●2004年11月の写真アップ。頑張って選んだのに、これまた異常な数になってしまった。全部南米の写真で250枚くらい。みてやってください。
●あととりあえずpicsのトップページだけ作り直した。そのうち他のページも全部つくりなおしたい。例によってWINで確認してません。おかしなところがあったら教えてください。
●昼過ぎ、昨日そのまま寝てしまったW家から帰る。お邪魔しました。
●南米から戻ってきて以来、腹の調子が芳しくない。
日本からアジアの方に行き、屋台とかで何か食べると腹の調子が悪くなるのはよく聞く話だ。南米もしかり。向こうに行った直後は、下痢とまでは行かないが快調ではなかった。それが日が経つにつれて段々と平気になっていく。目や皮膚が慣れるように、胃も今まで食べたことがない食事に慣れていく。
そしてその食べ物に慣れた頃にまたアメリカに戻ってくると、これまた不思議なのだけど、今度は日本で食べてきたようなアメリカの食事に腹がびっくりしている。個人差はあれども胃って相当バカなのか。慣れるのも早いが忘れるのも早い。だってほんの一ヶ月強、食べ物が違っただけじゃない。
そんなわけでWからもらった正露丸を飲んだら、多少はよくなるも長続きはしない。なかなか治らない。
それとも正露丸をココアとかで流し込んでるのがいけないのか。
●あと、11月分の写真をまだアップしていなかった。
忘れていた訳じゃないけれど、iPodにバックアップしてある写真の量をみて、選ぶのがちょっと面倒になっている。PICSのページのこれまでのデータが訳あって手元にないので、いっそのことPICSのページだけリニューアルしようかとも考える。もう2005年になるってのに、まだ2004年のページもないし。って、びっくりです、もう2005!
来年になったら、もう来年ワールドカップじゃない。ドイツはハノーヴァーに住むFからメールが来た。住所がかわったらしい。ハノーヴァー市内で。そんなことわざわざ連絡してくるなんて、まるで「ドイツ2006には必ず来てね。もちろんウチに泊まってね。」って言ってるようなもんだ。っていうか、彼はそう言っている。2006年の頭くらいに「中国スタートでワールドカップを観に行くツアー」を計画しなくては。それ、できたらかなりいい。
●寝坊。夕方頃、ブルックリンへ。10月のPS1での展示開始以来こちらで取材を続けていた石川真生さんは明後日日本に帰る。お別れ会。10月に会った人たちがたくさん来ている。その中の一人のMさんは僕のウェブを観てくれたらしく、そこでPS1の展示について僕が書いたことについて、質問というか意見をもらった。意見もらえるなんて光栄だわ。インターネットえらい。
南米のお土産、真生さんに渡すの忘れた。
●夜、experimental intermediaへ。ライブハウスか何かかと思っていたら全然違った。家だった。Phill自身が住んでいる広いアパートを改造して作られているライブ会場。キッチンがあったり、トイレには普通に歯ブラシがおいてあったりする。生活臭ぷんぷん。かなりいい。普通にジーナ・パーキンスとかいてびびる。
で、ライブ開始。さすがインプロ。リハもなにもなく映像も一度もあわせずにそのまま本番。Emiさん、今回は実際にハープを弾くのではなくこの間シカゴでやったというライブでの音源をミックスしていた。ハープとノイズ気持ちいいわあ。で、こちらはというとの南米の映像やら、ちょっとだけHDにはいっていたMog素材やらを出す感じ。Wが開始10分くらい前にちょちょちょとjitterで作ってくれた簡易ミキサーで繋げる。このミキサーなかったらやばかった。ありがとう。
●終了後、openairというバーへ。
Kさんという方がオーガナイズしているshareというのが、ちょっとおもろい。ノートブックを持ってきて、みんなが勝手に音をだしたり映像出したりしている。なかにはでっかいチェロみたいなのを持ってきている人もいる。で、それぞれの音はPAでミックスされてスピーカーからこちらに聞こえる。ジャムってるよ。今夜、ノートをもってきていた2人の様子を観察していると、時々顔を見合わせてニヤッてしたりする。ジャムってるよ。なんだかやたらサイバーっぽい店内(モニターとかスクリーンとかが必要なものとして並んでるからそう見えるだけかも)が逆に一昔前のような感じだし、なおかつノート持ってジャムってる人達はニヤッとしているここは、ある種異様な空間に写った。
mixiとかorkutの音版という感じか。でも実際にこの場にいてジャムってるから、それらとはまた違うのか、と思ったのだけど話を詳しく聞くと、ネットワークで参加もあるらしい。こういうのをイベントとして大々的に開催してるならちょっとよく分からんけど、普通に毎週やって、お茶飲みに来るくらいの気持ちで成り立ってるのがすごい。
で、Emiさんから日本人のおじさん紹介される。その人は、先ほどのライブ会場にも居たサンタクロースのような風貌のおじさん。どこの酔っぱらいだと思ってたら、その人なんと刀根康尚さん。失礼しました。嬉しすぎて一緒に写真撮ってもらった。うひょー。
●昼、旅行でたまった洗濯物を洗う。洗濯物がたまっている、といっても一ヶ月強の旅行中、一度も洗濯しなかった訳じゃない。南米だといっても、いくらなんでもそれは臭い。もちろんまめに洗っていた。しかし手洗いだったこともあり、普通の石けん使って洗っていたこともあり、汚れはそんなに落ちていなかったらしい。気が付いていなかった。今日、昨日と同じズボンをはこうとしたら何やら匂う。いや若干。それで他の服も調べてみると、やっぱり何やら匂う。いや若干。
コインランドリーに行って驚いた。洗って乾燥して$3くらい。ボリビアでは3食食える。
●夜、Wの家へ。明日の晩、Wの友達のライブで映像をやることになった。Wの友達、フィンランド在住のEさんというハープでサウンドアートをしている人が、Phill Niblock主宰のexperimental intermediaという場所でやるライブ。Wの家に行くと、Mちゃんもそのライブようにマネキンに素敵な装飾をしている。
Eさん、おもろい。海外生活6年の影響か、元からそうなのか、もうすっかり外人のようなテンション。テーマは女のバイキングとか、暖色系とか、よく分からないことを言う。昨日旅行帰ってきて、いきなり明日の晩といわれて何の素材もないし、Eさんの音楽きいたこともないし、というわけでどうしましょう。とりあえず南米で撮ってきた映像は使っときましょ。こんな素敵なことさせてもらえるのだったら、日本からMOG素材とかいろいろ持ってきておけばよかったー。
●寝ないで作業。数ヶ月ぶりにコンピューターの前で徹夜。やけに新鮮。
●まだいまいち体調が優れない。
なので、あまり動くのはやめて映画館行く。入場料260円くらい。マイカル系列の映画館みたいにアメリカンに装飾されている館内。
●英題は「the forgotten」だった。スペイン語のタイトル忘れた。日本語は何だろう。
ジュリアン・ムーア主演のサスペンス。のはずだった。何処かで観た予告から想像する限りでは、「子供を事故で失った母親が、何故かその子供の記憶をなくしている父親、医者、周囲の人間に追いつめられていく。」という感じだった気がする。でも始まってみたら、もうびっくりするくらいこれが全然違うから。なんだかシベ超的な驚きすらあった。SFですか。言葉が分からないからですか。体調が余計に悪くなった。
●宿で働いているペルーの男の人はいつも「はじめTシャツ」を着ている。なので、あだ名ははじめちゃん。ラ・パスあたりでも、彼ははじめちゃんで通っていた。よく笑う。タバコは身体に悪いからやめろ、とよくはじめちゃんに言われる。
「俺は15歳でタバコはやめた。酒は飲むがタバコはもう吸わない」
日本のはじめちゃんと逆だ。
●朝、起床。なんだかんだで18時間くらい寝た。体調回復。
街に出ると、前来たときより確実に暑い。雲もどんよりしていて空気もやたら湿っぽい。リマも夏がきている。宿沖縄は日本人宿なので日本人がたくさん来る。というか、日本人しか来ない。でも宿沖縄は一泊$7と高かったり、リマ市自体にあまり見所がないので長期滞在する人もおらず宿泊客も少ない。
●同じ宿のみなさんとお出かけ。今日は新市街ミラフローレス地区へ。目当ては旨いと評判のケーキ。実際うまい。しかも新市街はびっくりするくらい綺麗だった。僕らが泊まってる方の旧市街、ありゃなんだ。旧市街じゃ大の大人2人がパンの詰まったバスケットを運んでいるのに、こちらじゃ老人が車を磨いている。おいおい。日本だけではないと思っていたけど、車磨いている人をここペルーで見かけるとは思いもしなかった。
●天野博物館へ。リマ市名誉市民という天野氏の個人コレクションが収蔵された天野博物館。日本人ガイドがつく。行った人は口を揃えて良かったというし、しかも無料。チャンカイ文明のコレクションが主の天野博物館は実際とてもよかった。日本人の青年が分かりやすく説明してくれるのが嬉しい。なんでA.C.1200頃の土器に鵜飼いの絵が描かれているのか。興味津々。こうして展示品一つ一つに対して、ちゃんと人の口から説明がきけると博物館は全然違う。凄い楽しい。だいたい堅苦しく述べられている説明文と意味不明な年表だけでは楽しめない。
で、その日本人青年もまたちょっと面白い。てっきりこちらで研究している大学院生かと思っていたのだけど、話を聞くと実際はかなり違った。クスコに半年くらい住んで、リマに来てここで働きだしたという元バックパッカーだという。「研究者でも考古学専攻でもないんですよ。」展示品に関する説明を僕らにした後、物販コーナーに立つ彼は何の気後れもなくそう言う。気持ちがいい。
●で、意味なく「恋人達の公園」という恋人しかいない公園に行ってみる。入口のところでピーッって鳴って通れないかと思ったけど、一応公園内には入れた。よかったあ。でも別によくないよ。
●ひたすらバス。ずっと寝てやると思っていたものの、6時間おきくらいに検問がある。
タクナで免税品を購入できる額には限りがあって、年間一人US$3000までらしい。それを越えると没収されるらしい。そのために、商売人達は旅行者の僕らに荷物を預かってくれと聞いてきたり、家族まで総動員して免税品を運ぶ。
で、その検問では苦労してバス下部に詰め込んだ荷物が全部出され中身をあけられる。僕の荷物は明らかに旅行者のそれなので開けられもしなかったが、メルカドバッグ(アジアとか何処にでも売ってる様々な大きさがあるカラフルな袋)に物を詰め込んでいる場合は、中の物をポンポン出されてひどい有様。
●リマまであと少しというところで急にバスが止まる。ほかの乗客が怒っている様子や何言ってるかわからない言葉に耳を傾ける限りでは、どうやらガス欠らしい。そんな理由だなんて。ペルーだわあ。意味が分からない。エンジンが止まり、冷房の効いた車内は一変して真夏のペルー臭い。1時間近く動かないので、ほかの乗客は捨てぜりふを運転手に残してハイウェイを走るほかのバスに乗りかえていく。僕も捨てぜりふを残したかったが、なんて言っていいのか分からないので行儀良く他のローカルバスに乗せてもらう。そこからなんだかんだで2時間くらいでリマ到着。この時点で体調がおかしい。きっと夜行バスの冷房にやられた。
●予定ではここからそのままワラスに行く予定だったのだけど、全然無理。予定変更。なんとか宿沖縄までたどり着く。寝る。
●アリカから国境越えてペルーへ入る。
ペルー側の国境の町タクナのバスターミナルは大きなダンボールを抱えたペルー人でごった返している。この町にはZofraと呼ばれる免税店のモールがあるらしく、そこで品物を安く買ってリマに持って帰って売るという商売人のグループ(といってもほぼ家族)が大勢いる。その人たちに混じってリマ行きのチケット購入。出発まで後1時間のバスがあったので勢いで買ってしまったが、20時間1300kmはしんどい。しかも出発時間になってゲートにいっても一向に出発する気配がない。係員に聞くと、あと2時間、と言われる。誰も教えてくれないから、チリ側と時差が2時間もあるなんて知らないよ。
●バス出発。とりあえず寝られるところまで寝る。
●昼、イキケ散策。朝10時、市場から何からまだ全ての店が閉まっている。12時ごろまでは店は空かないのか、チリ。
リマにいるときもミラフローレスの方には行かなかったので、まだ南米にきて海を見ていない。宿から少し歩いたところに海がある。太平洋です。うわーい。きたねー!残念。
この街にはMちゃんの友達Kが住むというので、できることなら彼に会いたかったのだけど、この街にもどるのは5日以降になるとのこと。以降ってのがかなり微妙だ。急いでいるので申し訳ないけど、もう今日のうちにアリカへ向かうことにする。
●バスで5時間。ペルーとの国境の街、アリカ到着。ここもまた港町。とりあえずメルカドでセビッチェ食べて港でアザラシを見る。
すると後ろから「ほら、鳥だよ。鳥だよ。」と日本語が聞こえてくる。振り返るとチレーノの奥さんとハーフの子供を連れた日本人がいる。「日本の方ですか。」と声をかけると「ああ。日本の方でしたか。中国人かと思いました。」と言われる。そのSさんはアリカにかれこれ15年くらい住んでいるらしい。単身赴任でこちらにきて、内縁の妻と子供ができてしまったという強者。あと数年で退職だからどうしようかと思案中なんでるよ、というわりにはどう見てもエンジョイしているようにしかみえない。
しばらく話をしていて、「それでは。。」と言うので、「ええ。じゃあまた。どこかで。」というと、「そうじゃなくって、どうですか。ウチでビールでも。」と言うわけで、Sさん宅にお邪魔してビール飲むことになる。車で10分くらいの閑静な住宅街、車2台、リモコン操作のガレージ、とかなりいい家。ピスコサワーから、ビール、チリワインまでごちそうになる。その上、年に一回来るマグロ漁船の世話をしているというSさんはそこでもらったマグロから寿司までつくってくれる。カリフォルニア巻もまいてくれた。おいしい。Sさんは面白い。
「若いねえ。僕も若い頃は何も考えずにいろいろ世界を回ったもんだ。うまい?」「うまいです。」
「チリはいいよー。南米では群を抜いて治安がいい。あと、政治もいい。汚職がない。うまい?」「うまいです。」
「こっちの結婚はいいよ。家柄とか何も関係なく好きになった物同士を皆が祝福するから。うまい?」「うまいです。」
「いやー。来るって言っておいてくれれば、鯛の刺身でも用意しておいたのに。」「うまいです。」
いや食べきれないくらいの寿司ごちそうさまでした。
タクシー呼んでもらって宿にもどる。なんだか国境の町まで来てチリがちょっと好きになった。
●昼、サンペドロ出発。
チリの何が凄いって道路がちゃんとアスファルトで舗装されている。日本の高速なみに快適。すごいなあチリ。バスで1時間半、カラマという町到着。この町は世界一の大きさを誇る露天掘り鉱山で有名らしいが、ボリビアはポトシでもう既に鉱山は見た。なので却下。もう今日のうちにイキケに向かうことにする。殆どのバス会社は夜行でしかイキケ行きがなかったが、KennyBusという見るからにみすぼらしいオフィスの会社だけは夕方出発があるというのでそれに乗ることにする。
出発までの時間、ネットカフェ行って作業する。カラマのネットカフェは、昨日のサンペドロとは違ってもう全く快適な速さ。さすがチリ。道路が舗装されているだけあってネットも快適。でも高い。moblogが何故か動作しない。メールでまとめて送信してしまったのが、いけないのだろうか。でもそんなこと調べてる時間もない。困ったな。いや別に困っていない。
●夕方5時。KennyBusで出発。Kennyって誰だろう。そのKennyが運転してるのかどうかは分からないが、どうやら新米運転手らしくスピードが異常に遅い。最初の1時間ほどは時速30kmくらいしか出ていなかった。その新米の横でベテランぽい男がいろいろ口を挟んでいる。30km/hは勘弁して欲しい。いつになったらイキケに着くんだ、と思っていると急にスピードが上がる。どうやらベテランが制限を解除したらしい。スピード狂でそれが高じてバスドライバーにトラバーユしてきましたというような中年新米運転手は待ってましたとばかりにスピードに乗っている。グングンはしる。
移動時間くらいしか音楽を聴くときがない。南米には何が合うのかをいろいろ試す。とりあえず浅川マキは南米向きじゃないことは分かったし、ブレッド&バターはいい線いっているのだけどちょっとメロウすぎる。岡村ちゃんはバッチリだった!って、これじゃあ別に日本も南米も関係ない。
●イキケ到着。崖の上から見た街は都会の雰囲気。
7時間かかると言われていたのに、着いてみたらまだ23時。6時間で来た。なんて早いんだあの新米運転手。
港町のイキケは空気が濃い。荷物持って歩いても全然つかれません。でも夜は怖いのでバスターミナル近くの宿確保。今までで2番目に値段が高いくせに、今までで最低の部屋。やっぱりチリ早く抜けたい。
●朝4:30起床。はやい。さむい。
ツアー最終日の今日は急いでいる。午前9時にチリに抜けるためのバスが国境に来る。それに乗る前に間欠泉、温泉、ラグーナ・ヴェルデを回らなければいけない。かなり急ぎ。その割には間欠泉に感動したり、天然温泉にゆったりつかって朝食食べたりしてるともう9時。でも運転手は全く急いでいない。なんで4時起床?
グツグツしている。
ゆったりつかっている人がいる。
●ラグーナ・ヴェルデ到着。
あまりの美しさに、ここでもまたKJと同じ構図で写真を撮るのを忘れてしまう。
●国境へ。10時を余裕で過ぎていたにもかかわらず、バスには余裕で乗れた。チリ入国。イミグレで荷物検査が結構きびしい。コレラ菌などから守るために、一切の生食物の持ち込みが禁止されているらしい。
国境の町、サン・ペドロ・デ・アタカマで宿を探す。1時間もあったら町一週できてしまいそうな小さな町。Adobe(アドベ)と言われる日干しレンガで町ができている。Adobeの意味を初めて知った。標高が一気に3000m近く下がったのだけど、まだ2000m台。日差しは以前キツイ。その上アタカマ砂漠に属すのでかなり暑い。御飯どころを探すも、チリの物価のあまりの高さに腰がぬけてもうこれ以上探せない。チリ、これはまずいぞ。物価高すぎる。早々に出なければ。
●今週の日曜「世界不思議発見」はウユニらしいので、どなたかどうかビデオ録画お願いいたします。
●ツアー3日目。今日もまたひたすらに道なき道を走り続ける、といった感じで書きたいのだけどそうもいかない。やたら車が故障する。それがランクルの許容値を超えた悪路なのか、ツアー会社の不手際によるものな分からないが今日はひどかった。タイヤが外れたりする。
こんなことはよくあるさ、といった感じで飄々と新しいタイヤに交換する運転手はどうも眠たそうなのです。
●その後も様々な故障、トラブルが重なる。他のツアー会社の客であるイスラエル人が急に僕らの車を運転し始めたりする。その時、こちらの運転手は何やってたかと言うと、そのイスラエル人と入れ替わりに他のツアー会社の車に乗って寝ている。意味が分からない。よっぽど疲れていたのですか。今、事故にあったら誰が責任とるんだろうと思いながらも、そのイスラエル人の方が運転がうまかったりするのでそれもまた困る。
●フラミンゴをみて、「ピンクフラミング!」と興奮するもこの嬉しさは誰にも言わずに心の小箱にしまっておく。
●そして奇怪な岩をみたりしてから、ラグーナ・コロラダという観光名所であり今日の宿泊場所にたどり着いたときには日が暮れていた。これじゃあラグーナ・コロラダの特徴である赤い色の湖が見られない。なおかつこの場所を先月あたりに訪れているKJが送ってきた写真と同じ構図で記念写真を撮ってやろうと思っていたのにそれもかなわず。そして4800mの高地にあるその宿泊場所はたいそう風が強い。泣きそうに寒い。すぐに寝る。
●360°見渡す限り真っ白な塩の海の中をランクルで走る。1月か2月の雨期まっただ中にこればこの塩の表面に数センチ水が張り、鏡のようになるらしい。塩のホテルで見た写真はフォトショップ顔負けのCGの様な景色だった。それもかなり見たい。
INCAHUASIというウユニ塩湖に浮かぶ島へ。サボテンが一杯。
●サボテンは一年に1〜2cmしか伸びないらしく、ここにあった最大のサボテンは15m。つまり1500年サボテンやっているらしく、それは結構長い時間だと思う。屋久杉は数千年でたいそうもて囃されているが、このサボテン達ももう少し。
●その島の後は、ウユニ塩湖を抜けて土の未舗装道路(とすら呼べない)を走ることになる。ウユニ塩湖の中はよかった。F1とかこういう感じなんだろうな、というくらい何の凹凸もないその道は、間違いなくボリビア中の道路の中で一番だわ。
●塩湖を抜けてしばらくすると、このツアー客だけで成り立っているというような村に到着。今日はこの町に宿泊らしい。宿のすぐ横ではリャマが放牧されている。リャマはラクダの種類に属するらしいのだけど、けっこう臆病な動物だ。その臆病っぷりがかなりいい。近くによっていくとあからさまに逃げるのではなく、なんとなく「あ。用事を思い出したわ。」と言った感じでそそくさと場所を移動する。そしてその何かを訴えているような物寂しげな瞳と長い睫毛の虜になる。でも臭い。
●ツアー1日目。夕方集合。昨日行ったばかりの列車の墓を通ってからウユニ塩湖へ。真っ白です。雪かと勘違いしがちですが、これは塩です。塩湖に入ってすぐのところにある塩のホテルへ。岩塩を削りだして作ったブロックを積み重ねて作られている。そのブロックのつなぎとなっている白い物も塩だと言うのだけど、どうみても漆喰にしか見えない。漆喰だろこれ。それでもこれは塩のホテルです。
まだ雨期に入っていないので、塩湖は干上がっている。そしてその乾いた塩の固まりが繋がって、何故か蜂の巣状の模様を作り出している。なんでこんなことになるのかは、今週の世界不思議発見をみればきっと問題になっているだろう。だって全然分かんないから。
●今日はこのホテルに泊まって終わりなので特にすることがない。塩湖の真ん中でボケとする。夕日のインターバル撮影にトライするも、夕日の沈むポイントの予想が見事に外れる。
●そして夜。もう全く素晴らしい星々。そして生まれて初めて月の出をみた。
そして深夜。デジカメの長時間露光で遊ぶ。僕のカメラで僕のライトなのに、なぜかKちゃんが作った文字が一番きれい。くやしい。しかもこの「ウニユ」という文字を決めたのは私。なんて芸がないんだろう。
●なんなら一泊もしないですぐにウユニ塩湖のツアーに出てしまう人が多い中、ウユニ2日目。Kちゃんは今日の夕方到着ということなので、明日出発するとしても3日目必至。
●することがない。
ラ・パスで何故かVCDがもう買えた「2046」観たりする。キムタクがカンヌの赤絨毯を歩いたのが話題だったこの映画。赤絨毯を歩いたものの「あすなろ白書」から何も変わっていないというのは、ある意味すごい。途中でストーリーが追えなくなってしまった。これって結局トニー・レオンの恋愛白書か。なんかうやむやにされた感が強い。
郵便局を探して行ったり来たり、見つけたものの昼休み。1時から2時半、昼休み長すぎだボリビア人。で、町をブラブラしてたらラ・パスの宿で一晩一緒だったSさんにバッタリ遭遇。岐阜出身ということで覚えていたのだけど、この人はよく話す。ちょっと木陰で座りませんかと誘いに乗ったが最後、木陰で1時間くらい話が続いた。あ。郵便局が開くよ。
●町の外れにあるという列車の墓を観に行くことにする。町のはずれって言うか、完全に町の外。ウユニはやっぱり小さい町だった。15分あるいたらもう地平線が広がっている。3km程先にあるという列車の墓を目指して歩く。野犬が怖い。到着。名前の通り、列車の墓だった。
●帰り道、ぬいぐるみのような犬が死んでいる。
●夕方、Kちゃん到着。塩湖の中にある塩のホテルに泊まれるというツアー会社へ。そのままチリに抜けるプラン全て込みで3泊4日$65。いろんな情報を総合するにまあいい値段でしょという訳でここに決定。オフィスのおばちゃんに「一緒にツアーに行くオランダ人はラ・パスで申し込んで$100払っているので、絶対に値段を言うな。」と言われる。そんなんばっか。値切るのは日本人とイスラエル人くらいか。
いつの間にか日本に帰っているらしいKJ情報によると、来週の世界不思議発見はウユニらしい。そういえばラ・パスあたりでウユニで撮影クルーに会ったっていう話を聞いたな。なんて旬!世界不思議発見と見事にシンクロなんて、いきなりこの旅行がオシャレ旅行に様変わりしました。やったー!まあほんとのところは不思議発見にあわせてこれまでスケジュールを組んできた訳ですが。そんな訳でツアー行きます。
●ウユニの町は道幅が異様に広い。
ここはウユニ塩湖に向かうツアーの為の中継地点でしかないので、町自体に見るものもない。端から端まで歩いて30分もかからないんじゃないか、っていうくらいの小さな町。でもこの無駄に広い道幅や、声を掛けてくると思えば10人中10人がツアー会社の人間というここは、ちょっとよい雰囲気の町。町の向こうには地平線が広がっている気配。気配というか何も見えないし。
それにしてもツアーの話を聞くために数件ツアー会社を回ったのだけど、そのときに泊まっている宿の名前を教えてしまったのはまずかった。昼寝していると、ドアをノックする奴がいる。扉をあけてみると、先ほど訪ねたツアー会社の人間だった。殴るよ。わざわざ宿の部屋まで押しかけてきて、ツアーセールスかよ。スパムメールもそうだけど、こちらはこんな迷惑かけられてるのにわざわざその腹立たしいツアー会社を選ぶとでも思ってるのだろうか。俺の昼寝を邪魔したそのツアー会社は絶対使わん!
●で、特に何もすることがないウユニでダラダラのんびりと、ツアーに一緒に参加しようと約束したKちゃんを待っている。とりあえず一人で欧米人に混じってツアーに参加するのは寂しい。特に南米はスペイン語圏のバックパッカーが多いので下手したら3泊4日言葉が通じないという状況が考えられる。これは心細い。もしウユニで「南米一人旅行のかわいい日本人女の子パッカー」に出会ってしまったらKちゃんを置いて先にツアーに行くことも考えられるが、これまでの一ヶ月近くの行程を考えるとその可能性は殆どゼロに等しい。おとなしくKちゃんを待つ。洗濯したり昼寝したり。
と、桝野さんイラストの来月のお題が来る。夢。むずかしいな。今日明日でゆっくり考えよう。そういえばジャニスウェブも年末長期レンタルだから、カレンダーの更新がいつもと違うと思う。Yさん土日休みだからメールチェックしないだろうし、困ったな。
●ポトシから25km程のところにあるタラパヤという村へ。
この村は温泉があることで有名なのだけど、そのツーリスト向けのプールの様な温泉には目もくれない。そこから山を1時間ほどトレッキングすると源泉近くで川の水と混じり合い丁度よい頃合いの滝壺があるらしくただひたすらにそれを目指す。この情報は地球の歩き方に載っていたのだけど読者投稿なので詳しいことが全く分からない。ただ1時間歩け!としか書いていない。そしてただ1時間歩いたものの、それらしいものは一向に見つからず。乾ききった川の跡は幾つかみつけたものの、まだ雨期が始まっていないからか、源泉と川が混じり合った滝壺なんて一体どこ?
約2時間経ったところであきらめて、クタクタになって山を下る。
すると、古いレンガで作られた囲いを発見。中は見えないのだけど、囲い越しに湯気がふわふわとたち上っている。囲いの中をのぞき込むとこれぞ源泉!硫黄の臭いと湯気が混じり合ったその雰囲気はまさに温泉そのもの。その池に手を入れてみるとかなり熱い。入浴無理。その源泉から少し下ったところにこれもまた古めかしい湯槽発見。今度はちょうどいい湯加減。はいりまーす。ちょっと汚いのだけど、我慢。すると、その浴槽ちかくの掘っ立て小屋から男が出てきた。それはあきらかにファンキーなオヤジだ。ファンキーすぎて写真撮るのを忘れた。彼は、あたかも自分が管理人の様ないいっぷりで「入浴料1ボリ」と言ってくる。絶対にこいつは管理人じゃないが、1ボリだし。払うよ。
日陰になるところが全くない岩山の中腹にある露天風呂。小一時間つかっただけで背中が焼けた。痛い。
で、大満足で帰路につくも、小山をひとつ超えたら、先ほど目もくれなかったツーリスト向けの温泉プールが。ここもまた誰も目もくれないツーリスト向けの露天風呂だと気が付く。
●夜、夜行でウユニへ。もっとポトシでダラダラしたかった。しかしいや急がねば。
でも急ぐんじゃなかったよ。と、バスに乗ってから後悔する。隣がインディヘナの母親と赤ん坊だった。隣どころか、最後尾5座席とその前2列の8座席、計13座席しかないはずなのに何故かそこには20人は居る。なんでこんな場所に席とってしまったんだオレ。うるさい。挙げ句には、僕とそのインディヘナの母親の間に寝ている子供がおねしょするし。くさい。こっちも負けじとおねしょしてやろうか。
なんて状況だったにも関わらず気が付いたら寝ていた。午前3時ウユニ着。くそ寒い。
●朝、ポトシの町外れにバス到着。車の下部に預けておいたバックパックを順番に受け取る為に列に並ぶ。
あれ?ないよ。僕とKちゃんのバックパックだけない。
あれ?ないよ。僕とKちゃんのバックパックだけない。
バックパックの受け渡しをしているバス会社の男に問いただすも、何言ってるか全然わかんない。あげくは俺らをおいて走り去ろうとするバス。おいおい。いそいでバスにかけ乗って車を止める。その荷物受け渡しの男はつっけんどんな嫌な奴なのだけど、運転手はそうでもなかった。こっちが出した辞書片手にちゃんと事態の説明をしようとしてくれる。
で、辞書を指さしたところにある言葉。
「間違えた」
説明になっていない。いや。そりゃ何かの間違いであることはバックパックが今手元にないことから容易に判断できる。ここで「正しい」なんてところ指さされてもこっちももっと困るよ。で、さらに詳しく話しを聞くと、同じバス会社で同じくポトシに向かったバスの方に荷物が載っている可能性が高い、ということ。そのバスが着くまで1時間近く待たされる。待っている間にまた逃げようとしたら嫌なので、バスの鍵を預からせろ、と言ってみるも断られる。で、そのバス到着。ドキドキしながらトランクルームを開けると、ありました。そこに俺らのバックパック発見。もう日は昇っていたのだけど、そのトランクルームが開く瞬間ほどマイ・バックパックが輝いて見えた時はなかった。よかった。
●なんだかんだで異常に疲れる。この町では今なにかイベントがあるのか知らないが、宿もなかなか空き部屋見つからない。くたくたになってとりあえず宿みつける。まだ朝8時。標高4000mにあるその町は世界最高高度に位置する都市らしい。そりゃ疲れるよ。ラ・パスでもくたくただったのにそれ以上。
●その上、なぜかその足でそのまま鉱山ツアー。16世紀に銀鉱山が見つかってから一気に発展したというポトシには、いまでもその名残をのこす鉱山があり少人数ながら働いている人達がいる。その鉱山の中、採掘現場などを見学するツアーに参加。別にそんなたいしたことないだろうと、朝飯も食わず参加したらさあ大変。死ぬかと思った。
とりあえず長靴から工事用ユニフォーム、ヘルメットにヘッドライト一式に着替えさせられる。そのままトンネルの中へ。ただでさえ空気の薄い海抜4000mの上に鉱山のトンネル内は進めば進むほど空気が薄い。粉塵と鉱物の匂いもひどい。さらにはしごを上ったり降りたり、高校の部活以来の苦しさ。ココで生まれ育っただろうガイドのおばちゃんは、そんな僕の様子などに気が付くわけもなくどんどん先へ進んでいく。
そしてそんな中で働いている人がいる。コカの葉を口いっぱいに頬張りながら、鉱物混じりに泥水とツーリストのストロボで全身ボロボロになりながらも何も言わずにただただ動く人たち。その鉱夫達のすぐ傍らにどこからともなく現れた高田渡が「鉱夫の祈り」を歌い出した。泣ける。
で、パフォーマンスのダイナマイトがドーンッ!ドーンッ!ドーンッ!と十数発。
ウーファーを積んで六本木を走る車がどれだけ集まっても敵わないその衝撃はかなり恐ろしい。
●くたくたになって宿にもどる。寝る。
●昼間、ネットカフェ行ったり、お土産屋のぞいたり、アイス食べたり、チーズケーキ食べたりする。大好物になったアレキサンダーコーヒーのチーズケーキも今日で食べ納め。いい加減にラ・パスを出発するのです。一週間近く居てしまった。そりゃ長期旅行の人にとっては一週間なんて何のことはないのだろうけど、短期旅行者にとって一週間はかなり痛い。ああそれにしてもラ・パス居心地良かった。ボリビア御飯はまずいのだけれど、中華とか韓国料理とか普通にうまかったし。宿の人もみんな面白かった。
●夜、300kmほど南にあるポトシという町に向かう。Kちゃんと夜行バスの旅10時間。夜景も見納め。
●出発しようと心に誓っていたのに気が付いたら無為に一日おわっていた。
それもこれもポストオフィスのおばちゃんがいけない。
一昨日、昨日で買い集めたお土産がちょっとバックパックに入るような量じゃなかったため、日本に発送することにしたのはいいのだけど、そのポストオフィスのおばちゃんがいけなかった。異常にいばっている。ちゃんとパッキングして運んでいった荷物を全部出せと言う。まあ税関をかねているので違法な物を送ったりしないようにするためだろうから、それはまあ分かる。でもその出し方がいけない。プレゼント用にちゃんと綺麗に袋に入っていたセーターまでもが何の躊躇もなく破った袋から取り出され、なおかつもみくちゃにされてこちらに投げかえされるような有様。いくらなんでも頭に来たのでちょっと小声で「気をつけろよ」と口に出してしまったが最後、おばちゃん切れたよ。動かしていた手を止めこちらをにらみ返してくる。スペイン語なので何言ってるか分かんないが、
「アタシはポリスよ!文句あるんだったら荷物まとめて帰れば!」
みたいな感じだった。クゥ。キュゥ。ゥゥゥゥ。むかつくー。
「ありがとうございます。」
と言っておいた。だってそれしか言えないのだもの。こんな時にスペイン語がはなせれば!もっと勉強しよう。そしてあのおばちゃんにリベンジするためにラ・パスに戻ってくる!と心に誓う。って、戻ってくる為にはとりあえずラ・パスから出なければいけない。
●夜、MさんがDJするというバーに飲みに行く。もう「デスペラード」か「フロム・ダスク・ティル・ドーン」の悪役まんまの強面の長髪タトゥーメキシコ人がいた。もうすんごい怖い。でも意外にいい奴。写真は撮らせてくれなかったけれど。
トイレ、便器の間が異様にせまい。
●物欲爆発2日目。宿の近く、サガルナガ通りのお土産物やさん巡り。エル・アルトほどではないにせよ安い安い。安いよー!お土産は全てボリビアで買うことにする。指人形が相当あつい。
●なんだかんだでラ・パス滞在が延びている。いい加減、明日には出発しなくては。時間がなくなる。
といっても、もうパタゴニアとか全然無理なんです。パタゴニアどころかブエノスアイレスも無理。こういう場合、いつもなら飛んででも行ってしまうのだけど、南米は飛ばずにまわりたいので次回に持ち越し。そんなこといって次回っていつだ?
●シャワーの湯量の問題で髪の毛があまりにうっとおしいので頭まるめる。ラ・パスに着いたときから、頭丸めるならココって決めてた床屋がある。宿のすぐ前、「UNISEX」という名前の床屋。ユニセックス?どういう意図でそんな名前を付けたのか全く分からないくらい店内はユニセックスとは程遠い。嬉しそうに刈るんだ。ユニセックスのおやじは。
バリカンの持ち方が間違ってる。やけに力強い。
宿に戻ると、宿の子供もママに髪の毛切られていた。偶然ですね。かわいいね。
同じ散髪なのにこの違いは何だ。
●で、ジャニスの会員に会った。4年前から会員だというHさん。驚いた。もしかしたら接客してたかも。まさかボリビアでジャニス会員に会おうとは思いもしなかった。意外にジャニスがインターナショナルだと分かったラ・パスの夜。夜景が綺麗。
●ラ・パス郊外のエルアルト(ダウンタウンを囲む標高の高い地域。貧民街。)では毎週木・金と市がたっているらしく、それに行く。目当ては古着市。なんでもゴアテックスのジャケットやらもろもろが破格でゲットできるらしい。ここまではほぼ完璧に物欲を抑えてきたのだけど、もう無理。だってゴアテックスのジャケット40Bs(500円くらい)とからしいのです。
●おそろしく広い敷地、というか町全体の中に無数に露天が並んでいる。車のネジからウサギまで。売っていない物はないんじゃないかしら。古着市の一角だけでも東京ドーム以上の広さがあるらしい。山積みにされた古着は95%は、ボロボロに着古されていたり、理解不能のデザインだったりするのだけど、残りの5%が相当あつい。それを探すのにもう必死。しかしさすがに2時間くらいでもう疲れてきた。だって富士山の上で古着あさっているようなものなのだから疲れてもしょうがない。
気が付いたらバックパックは一杯、さらに両手一杯のビニール袋。
本日の品:
・ジャケットx6
・Tシャツx5
・長Tx2
・ズボンx1
サイズがなくてゴアテックスはゲットできなかったのだけど、これだけ全部で3000円くらい。
物欲が爆発した。
うわーい!
来週の木曜も行きたくなる。ああどうしよう。こうやって人はラ・パスに溺れていくんか。こわいこわい。
●昼、バスでラ・パス郊外へ。月の谷という、なんでもまるで月面のような地表になっている観光スポットへ行く。いや、まるで月面のような地表だ。どちらかと言うよりは、月の谷のすぐ横にあるスタジアムで行われていた草サッカーの試合や、その月の谷の少し先にある動物園の方がよっぽど面白い。
●草サッカー。もしかしたら草サッカーじゃないのかもしれない。爆竹はなるわ。閑散とした観客席で踊ってる人はいるわ。草サッカーでこれだったらプロだったらどうなるのかしら、とそういえば自殺点して殺されたコロンビア選手がかつていた。たしかアメリカワールドカップ。
●動物園。無駄に広い敷地。地元のボリビア人もいるのだけど、彼らの園内における動きを追う限りそれほど動物に執着していないように思える。動物園なのに。公園でアスレチックに興じていたりバギーにのって遊んだり果てはなんかただ芝生で疲れている、といった人たちの数の方が、動物の檻を見て回っている人よりもはるかに多い。そういうわけで園内はやたら閑散としている上に、今日はとても日差しが強い。この暑い昼間ほとんどの動物はもちろんグダグダに寝ている。動きがあったのは猿くらい。にしてもピューマみたりコンドルみたり。うごいてないけど強そうでいい。入口もよかった。今日はこれの隣のライオンの方から入った。目の部分が開くのです。
●で、夜。サタデーナイト。
宿のみなさんに便乗して日本会館で行われているというお祭りに行く。ジャパンソサエティーの建物内に屋台もあれば、矢倉がくまれてその上にちゃんと太鼓ものっている。日系の方々が踊っている。見た目も全くのアジア系からスペイン系までの鮮やかなグラデーションが円を成してアラレちゃん音頭。ボリビア来て焼き鳥食いながらアラレちゃん音頭が聴けるとは思っていなかった。しかもその後には和太鼓のパフォーマンスまであり大満足。
●そのままのいきおいでラ・パス新市街へ。ラ・パスでもやはり若者の盛り場。クラブへ行く。最初ドラゴンフライというナウな名前のクラブに行ったら入れて貰えなかった。どうやら小汚いチーノが大挙して押し寄せてきたので黒服もびびったようです。その後ブラブラと街を歩きながら驚いたのは、行き交う人はほとんど白人であること。昼の旧市街にはほとんど若者らしい若者はいないばかりか白人なんてほとんど観ない。しかし若者が集う夜の新市街には、おまえら昼間どこに隠れとる?というくらいの凄い数の白人ばかり。身なりもみなさんパリッと決めておられまして、上下フリースの僕なんてもうどうしたらいいのでしょう。まあフリースは楽なのでいいのだけど、ペルー、ボリビアでこれまで育んできた南米像がくるっとひっくりかえる。
他のクラブへ。今度は入れた。
ラ・パス中のナウなヤングはみんな来てるんじゃないか、という店内。DJがいて音楽を流しているというのは同じなのだけど、なんだか少し違う。DJの他にMCが常にいる。しかもやたら活動的。最初はまだ時間が早いのでなんか話しているだけかと思っていたのだけど、人が集まり盛り上がりだしてもまだ話し続けている。というよりも歌ってるよ。流れている曲に合わせてラップもするよ。スペイン語がわかったらもうきっと韻も踏みすぎてるんじゃないか、ていうくらい。音楽もメロコアからテクノに繋げてきたと思った瞬間には既に「夢のカリフォルニア」が流れている。クロスオーバーどころか30秒ごとくらいでジャンルが変わる。そんな状況の中、隅の方でビクビクしていると、ボリビアンの中にかなりいい踊りをする奴がいた。かなりアヴァンギャルド。しばらく釘付け。ビール2本のんで酔っぱらっていたので、戦いを挑んでみた。彼の真横で元気玉作ってやった。目が合う。
「オウッ!ゲンキダマァ!」
と彼が言ったかどうかは知らないが、僕に気が付いた様子。そしたらもう彼、なんなら頭でまわるぞこの野郎なみのブレイクダンスを一通り披露した後、僕に指を指してきた。この時、頭をよぎったのはシブヤHの家で観たDVDのシティ・ブレーカーズ(うろ覚え)のパフォーマンス。
え?
オレの番?ごめんなさい。戦わずして負ける。
そしてやはりまた隅の方に戻りビクビクしていたのだけど、呼吸が苦しい。手足がしびれる。さっきちょっと踊っただけなのに酸素が足りない。元気玉つくっちゃったせいだろうか。ただでさえ空気の悪いクラブ店内、しかもここは富士山頂と同じ標高。
「ここ!富士山の頂上ですよー!空気薄いよー!」
目の前で狂喜乱舞しているボリビアン達に伝えたい。
スペイン語ができないってなんて不便。
●ラ・パス2日目。
京都の友達U夫妻がハネムーンでメキシコ・カンクンに来るということが分かった。あわよくばスウィートの玄関マットに泊まれるかもしれないということで、カンクン行きのエアチケットを探す。安かったらカンクンに飛ぶ。旅行の予定は急に変わるものなのです。ボリビアーノ航空オフィスからそのあたりの代理店数社をまわる。チケットはとても高かった。どうやらカンクンには飛べなさそうです。旅行の予定は急には変わらないものです。
●今日もまたアレキサンダー・コーヒーへ。チーズケーキとコーヒー。胃がもたれるくらい濃厚かつ巨大なチーズケーキがとてもうまい。
●そんなこんなで代理店まわりながら街散策。ラ・パス面白い。宿がある旧市街から新市街までで町の様子が徐々に変わっていく。アジアからヨーロッパ。インディヘナからアングロサクソン。
●昼、バスでコパカバーナ出発。
途中チチカカ湖を渡らなければいけないのだけど、バスも専用渡し船にのって湖を渡る。なぜか乗客は別の小舟。どうせどちらも沈みそうなのだからいちいち乗客だけ別にしなくてもいいんじゃないかしら。
●約四時間でラ・パス到着。大都会です。びっくりです。すり鉢状の町は標高が高い周囲が貧民街。すり鉢の底に位置するダウンタウン、サンフランシスコ寺院の近くの宿へ。ここでもまた情報ノートを頼りに得た情報で情報ノートがあるというサンタクルズという宿。クスコで会ったOちゃんやBさんに再会。どうもどうも。
●早速、うまいと評判のアレキサンダーカフェのチーズケーキ食べに行く。うまい。コーヒーも普通にドトール並みの味がする。
●夜、宿のみなさんがペーニャに行くというので一緒に行く。一度くらいは観ておかないという義務感。フォルクローレのディナーショウみたいなものでしょうか、これは。国宝級の人物だという何とかとかいうおじさんは、どうみてもサボテンブラザーズにしかみえないし。フロントアクトのバンドの笛を吹く人はどうみてもポカスカジャンの人にしかみえない。これがペーニャか。なんかベンチャーズの中年コピーバンドのようなノリにしかみえない。
●ボリビアに向かう。プーノからローカルバスでユングーヨへ。国境まで人力タクシーのるも、結局坂道に力尽きた運転手とともに一緒に車を押すことになる。その上、余計なチップを要求してくる運転手。殴るよ。
●国境こえて、ボリビア側の国境の町コパカバーナへ。なんかペルーと雰囲気ちがう。ヒッピー率が以上に高い。野犬率も高い。相当こわい。よだれダラダラの狂犬病ウィルスをもっていると思しき犬もいる。勘弁して欲しい。小さい町をブラブラしてると、プーノで一緒だったKちゃんに遭遇。どうもどうも。コパカバーナの宿、Hostal Florenciaは相当よい。おばちゃんがいい。夕日もいい。
●ステイさせてもらった家族にさようならをしてから、タキーレ島へ。ここでもひたすら歩かされる。もう疲れたよ。歩きたくない。でも船は僕らをおろしてから島の反対側で待機しているのでそこまで歩かないと船にのれない。
●白人はもう小銭ばらまいてポーズをとらせてインディヘナを撮りまくっている。もうちょっとソーラーパネル仕掛けの民族衣装にも食傷気味。
●で、プーノにもどる。大忙しのツアーでした。つかれた。
●プーノでの夕飯はもっぱらチキン。スープもまたうまい。
●クスコから同じバスでプーノの来たMさん、Kちゃんとチチカカ湖に浮かぶ島を巡る一泊二日のツアーに参加する。35sol。 最初はウロス島という島に行く。島というか、ウロス島はトトラという名前の葦によって島自体が作られている。あんな細い葦を集めて人が暮らす島ができあがるということがよく分かんない。とりあえず重ねていけば人が住めるようなおおきい島ができあがるっぽい。一番大きい島では1600人とか住んでるとか。多分それぞれのツアー会社ごとに行く島が決まっていて、そこには子供から老人、トトラ船からトトラの家まで一通りそろっている。なにかを鍋で煮ていたり、トトラで何かを作っていたりするのだけど、それらがどうもうさんくさい。うさんくさいっていうか、観光ツアーでした。トトラのみで全てができあがっている島の横にはトタンで出来たバラック風の家が建ち並ぶ島もあり、その家の屋根にはなんとソーラーパネルが備え付けられている。となると、このインディヘナのみなさんもやはり毎朝、会社に出勤するようにソーラーパネルの家からトトラのみの島に通って観光客相手にパフォーマンスしているのだろうか。じゃあやっぱりこちらとしてもトトラのみの家よりもソーラーパネルの方の家の中を見てみたいのです。
そんなこといってもトトラで出来たトトラ船の乗り心地はとてもよかった。水面を流れるのです。
●その後、アマンタニ島。この島に住むインディヘナの家にホームステイ。広場に行くと、ステイ先の家からそれぞれインディヘナの女の人が迎えに来ている。このツアーに参加している観光客はだいたい20人くらいなのだけど、その殆どが僕らのような2〜3人のグループで構成されている。ここでグループごとにそれぞれの家に引き取られていく。情報ノートにも書いてあったけど、一人でインディヘナの家にステイは相当厳しい。食事も一人。咳をしても一人。それはさみしい。グループでほんとよかったよかった。
遅い昼食。予想していたよりは旨かった。といってもいたって質素。芋。
アマンタニ島は住民が千人くらいいるかなり大きい島なのですが、夕焼けをみるためにその島の頂上に登らされる。3800mの湖面からさらに400mくらいは上ったんだろうか。死ぬよ。しかも途中にサッカーグラウンドがあるしかも観客席つき。調子に乗って地元の子供とサッカーしたら死ぬよ。夕焼けはとてもきれい。
●夜、ダンスパーティー。なんかポンチョ着させられて公民館の様なホールに連れて行かれた。踊らされる。で、この踊りというのが、もう走って回りつづけるのみ。ただひたすらにまわるのです。凄く嫌だった。
●朝5時プーノ着。ああ臭かった。といってもかなり寝た。
バスを乗り継いでそのままラ・パスに向かうというBさんと別れて町へ向かう。宿決定。日本人情報ノートがあるというマンコ・カパック・インというところに決める。なんて変な名前だろうマンコ・カパック。「地球の歩き方」によると、インカ帝国の王様の名前らしい。もうちょっとましな名前を付けようとは思わなかったのかカパック。
インターネットはなくてもいいけど、情報ノートなしでは寂しい身体になりました。結局情報づけ。とりあえず寝る。
昼過ぎに起きて町を散策。リマやクスコで聞いた話によるとここ最近のプーノは結構あぶないらしい。首締め強盗多発らしい。そんなこといってもこればっかりは運なのでどうしようもない。なるべく気をつける。日曜だったので町の片隅には市がたっていた。海賊版DVD一枚50円くらいで売ってる。買おうかどうか迷うのだけど、売ってる奴がひげをそってなかったのでやめる。
●プーノにはチチカカ湖という湖がある。海抜3800mに位置するチチカカ湖は汽船が運航する湖の中では世界最高高度にあるらしい、と歩き方に書いてあったのでそう書いてみる。明日から一泊二日でチチカカ湖に浮かぶ島を訪れるツアーに行く。
●同じ宿のMさん、Hさんと一緒にチキン食べに行く。この店がうまい!と情報ノートに書いてあった。なんて便利なんだ情報ノート。まだまだネットには載っていない情報がたくさん。1、1/2、1/4、1/8という表記のその店はメニューがそれしかない。とりあえず1/4を頼んだら凄い量だった。チキンの1/4ということなのは分かったけど、1とかって注文する奴いるんだろうか。さすがに切り身じゃないチキンは頬張れない。うまい。やすい。130円くらい。
●今夜の夜行でプーノに向かう予定なので、昼間ゆっくりクスコ散策。中南米のほとんどの町にはメルカドと呼ばれる市場があるのだけど、そこがすこぶる面白い。ベーシックなものはフレッシュジュース屋さんから屋台、肉、野菜などの店なのだけど中にはよく分からないものまで売っている。サボテンとか。
●それで今日も見つけてしまったマネキン。かなりスーツを着こなしております。今日は髪の毛があります。笑っております。
●夜、3sol飯を食べた後、同じくプーノへ夜行で向かう3人とともにバス・ターミナルへ。移動の時とか一緒に居る人がいるって心強い。首締め強盗、置き引きとかが怖いのはもちろんだが、なによりもトイレに行くときに荷物全部持って行かなくてもいいのが嬉しい。なんて身軽なトイレだろう。
海抜3300mのクスコから3800mのプーノに向かう夜行バス。これはかなり寒いだろうと覚悟して乗ったものの、席が中程だったこともあり寒さはそれほどでもなかった。でも臭かった。Bさん曰く、インディヘナは風呂に入らないらしい。僕の座席のすぐ通路ではそのインディヘナの子供が毛布を広げて力一杯ねている。その前をハイハイしている赤ん坊。親は一体何やってんだ。面白い。
●早朝の列車にのってオリャンタイまで戻る。そこからバスでクスコへ。朝10時前にはクスコ到着。
●1日まったり。それにしても鼻が痛い。
マチュピチュで昼寝をしていたら気が付いた頃には太陽が顔を出していて僕の顔は見事に焼けてた。しかも横向きに寝ていたもので片側だけ赤い。ていうか、鼻とか水ぶくれ。いたい。でもそのお昼寝のおかげでマチュピチュに着いた頃には風邪気味だったのもすっかり回復。宇宙パワーっていうらしいっすよ、こういうの。
●ペンシオン八幡には漫画がたくさんある。「火の鳥」読破。手塚まこと、マチュピチュより凄い。まこともマチュピチュにいって鼻があんなになったのだろうか。
●いよいよマチュピチュに向かう。
なんといってもマチュピチュは、「セントラルパークでローラースケートパーク聴きながらローラーブレードする」に次ぐこの旅行のメインイベントなので、ドキドキなのです。といっても、今日すぐにマチュピチュ拝める訳ではなく、麓のアグアス・カリエンテという町まで行く。まずローカルバスで移動。クスコ→ウルバンバ→オリャンタイタンボ。計4sol。で、そこで遺跡みたりする。ペルー初遺跡に感動。眺めがいい。
同じ宿に泊まっているYさんに会った一緒に御飯。Yさんはスペイン語がいける。中米でホームステイしてスペイン語ならったあと、陸路で南下してきた組(組というほど、こういうルートの人が多いのに驚いた)なのです。いいな。
オリャンタイからアグアスまでは道路がないので、電車で移動。バックパッカークラス$12。となりに座ったアメリカ人のおやじがとにかくうるさい。4人がけで前はノルウェー人夫妻だったのだけど、彼らや僕に向かってとにかく話す。「なんとかなんとか、ありがと。。うわっはっはー」彼の意としては、サンキューをノルウェー語と日本語で言えたことに対する自賛なんだかの笑いだったのかもしれない。アメリカ人ってやっぱり格好いいな、と羨望の眼差しのおれ。視線の先にはハーレーダビッドソンのキャップ。
●夜、アグアス到着。
10solの宿だったのだけど、ホットシャワーが素晴らしい。今回の旅行で初めてホットといえるシャワー浴びて大満足。明日は早起きなのですぐに寝る。
●高山病予防もかねて、終日ダラダラ。ゆっくりゆっくり街を歩く。それでも息がすぐにきれる。
ここでもやはりまたマネキンを発見した。そしてまた笑っている。
●クスコではペンシオン八幡という日本人宿に宿泊中。僕のような海バックパッカー(丘サーファーの意)ではないなんか凄い人たちが沢山いる。もう70歳くらいだと思われるおじいさんも一人で旅行されていたりして感動する。とても居心地がいいところです。そして日本人宿には情報ノートがある。ここクスコ、ペルーを中心とした南米の宿、よいところ、うまいもの情報が載っている。地球の歩き方には載ってない情報もりだくさん。ネットカフェで日本語IMをダウンロードする方法から、アマゾンでシャーマンとアワヤスカ・セレモニー情報まで。で、みんな分かりやすくノートをまとめるもんだなあ、と感心。とても分かりやすい。今までの旅行では日本人宿とか気にして泊まっていなかったので、そんな素敵なノートの存在を全然知らなかった。いやー便利。
●夜が明けてからの景色は素晴らしかった。もうやたら高い。
●夕方、クスコ着。直行とかいっていたくせに、なぜかナスカ経由とかなんだかんだで22時間くらいかかった。トイレついてないし。でも南米まで来て粗相したくはないのでぐっと我慢。あらゆる意味でつらかった。高山病とかそういう問題の前に既におしりが痛くてしょうがない。で、やっぱりすぐ息きれるし。荷物背負って階段のぼるとそれだけで既に駄目。もう駄目。さすが3300m。ここで暮らして今からオリンピック選手を目指すのも一つの手だな、とタバコ一服。タバコはNYCが馬鹿高すぎたのもあり、ペルーは安くていい。ぼられてるのだろうけど、それでもマルボロ一箱4sol($1.3くらい?)。
●それにしてもクスコに来ました。高校時代にBの家で読んだ漫画(タイトル忘れた)がクスコ、インカが舞台で、それ以来もうずっと来てみたかったのです。
●高山病が怖いので今日明日はゆっくりする予定。ジャニスのウェブ更新もしないと。
●クスコ行きの20時間バスの旅。
10:00am発なのでそれに合わせて9時ころにバスターミナルへ。すると昨日チケットを買ったおばちゃんが寄ってきて、
「10時の便、ないよ。17時のしかない。」
とかいうような意味のことを言っている気がする。
理由がわからないので辞書を出して、ひいてもらう。
すると彼女が指さす単語の意味は、
「台無しになった」
なんで台無し?
荷物いっぱい抱えて、いまから8時間もどうしろっていうのさ?!
といわけでネットカフェにやってきました。ごり押しマイPC接続。結構ゴリ押しできるもんだ。
●一夜明けて明るくなると、昨日あった日本人の人はそんなに黒くなかった。どうやら昨日は暗がりだったようです。これは失敬いたしました。
●街を散策。
とりあえず大忙しの日程なので早速クスコ行きのチケットを買いにバスターミナルへ。英語はまったく通じない。数字すら通じないので、辞書片手に50ソル($14くらい?)で明日のクスコ行きのバスチケットゲット。
昼間の明るさのしたでは、みんな言い奴に見える。
マネキンって笑っているものだっただろうか。
マネキン率が異常に高いリマ市内。
●さきほどリマ、ペルーについた。
最初に入ったネットカフェにとりあえず日本語IM入っていてラッキー。
●宿で一緒になった日本人の人に聞くところによると、僕の旅行のスケジュールはかなり無理があるらしい。そうなのか。でもその人はもう真っ黒で何人からすらわからないような感じ。そんな人がいうことなので信用せざるえない。かなり駆け足になりそうです。
●もう夜なので街の様子はよく分かんないけど、なんかよさそう。だってすれ違う人がみんな悪党にみえてしょうがない。
●昼間、パッキング。もうまったく準備できない。もってきたはいいが、持ち歩くのが本当におっくうなDVを南米に持っていこうかどうかまよう。NYCに来てから3週間。全然撮っていないしなあ。持っていってもなあ。。。ということで持っていくことにする。ああ。本当こんなことしてるから荷物増えてしょうがない。
そうそう。旅行の時のこんなの撮ったっていつ見直すんだ?というようなダラ撮りがいつの日か役に立つ、ということがこの間の夏に分かったので頑張ってダラ撮ってくる。
●夜、W、H、HBとKitchenというところにアメリカ公演をしているNibrollを観に行く。ダムタイプみたいなのを勝手に想像していたんだけど、全然ちがった。正直、映像と音楽がいるのかどうかよく分かんない。踊りの構成というか、タイミングを入念に計った大人数で構成されたステージや個人の踊りはとても素晴らしい。もう感動。でもやたら派手な音楽や映像がやたら俗っぽい感じがしてしまったのは僕だけでしょうか。俗っぽいのが悪いわけではないんだけど、にしてもブレイクビーツみたいなのにはさすがにちょっと退いてしまった。体を動かすって素晴らしい。
●Mちゃん交えてモロッコ料理。やっぱりあんまりクスクスは好きじゃないかも。
●夜、Wとライブに行く。
「Ursula Sherrer, Gene Coleman, Toshimaru Nakamura, Masahiko Okura, and Sean Meehan at ABC No Rio, New York, U.S.」というのだけどこの中で名前がわかるのは中村としまるだけ。ロウアーイーストにあるライブハウスは普通に子供の泣き声とかも聞こえてくるようなアパートの一室をぶち抜いただけのような雑然とした感じがただよっている。高円寺無力無善寺をオシャレにしたらこうなるかもしれない。
掃除機のチューブとかを繋げた変形サックスを使って循環呼吸で演奏していたMasahiko Okuraさんという人が凄かった。
オフサイトでやってるような音楽をこちらで聞けて面白かった。やっぱりこちらの客の反応の良さに驚いた。拍手喝采。
●その後、Mちゃん、Wの友達達と御飯。
●で、帰り道の出来事。
夜中の3時に、もう殆ど誰も乗っていないような地下鉄に揺られていると、サッカーボールを抱えた長髪の青年が乗ってきた。日本人ぽい。もっと言えば、どこかで観たことある顔だ。A君でした。渋谷H(以下sH)やKちゃんの中学校の同級生のA君でした。もうびっくり。4年前にNYに来たときに、一晩だけ一緒に遊んだA君でした。
「A君?」
と声をかけると怪訝そうな顔で振り返る。
「え?誰?」
「ほら、渋谷Hの…」
「……あーっ!」
どうもどうも。名前忘れられてたけど。武山ですっ!
で、僕が降りる駅に着くまでの数分間だけ話をする。するとA君が今行っている大学が、今僕がお世話になっている岐阜H(以下:gH)と一緒ということもまた判明する。なんだかとても嬉しくちょっと泣きそうになる。
●ホクホクしながら帰る。帰宅して唖然。
すっかり忘れていた。今日の帰り道、人に激突されて落としたiPodの液晶が壊れたんだった。もう曲名もなにもわからない。ただ再生だけができる。なんだかとても悲しくちょっと泣きそうになる。
でもiPod落とさなかったら、A君とも再会しなかった。
なんていうと、韓国ブームに乗ってる丘サーファーかと思われかねない。
iPodと引き替えにA君との再会を手にした。
なんていうと関西の商売人みたいで何だかイヤラシイ。
ではなく、
意外に高いよA君。
●夜、ダウンタウン・デモクラシーの会にいってみたり、Deerhoofのライブに行ってみたりしたかったけど、どれもかなわず。
●終日、家。なんだかんだ作業。
その合間に、今現在僕がお世話になっているHについて考えた。
●Hと一緒にいる時間が長い。彼の家に滞在させてもらっているのだから当然だ。
別に不満な訳ではない。
Hの家に滞在させてもらってる身分のくせにこれが不満だったらどうしよう。出てってくれって言ってみるか。意味をわかってもらえるだろうか。滞在させてやっている奴がいきなり言い出す。
「悪いんだけど。出てってくれない。」
もうケリーも負けたし、僕もそれくらい言ってしまっても誰も怒らないじゃないか。僕を怒ってる暇があるならもっと他にもいろいろあるだろ、というのはかなり危険な考え方だろうとは思うのですが、いかんせん平和ボケしてるマンハッタンではどうにもこうにもしょうがないのです。なんて言っているわりには不満だなんてそんなものはさらさらなく、実のところなかなかうまくやれるもんだと我ながら感心しているところなのです。他の多くの人がそうであるように、全く人とうまくやれないという引け目を感じてこれまでを過ごしてきたようなものなので、人と一緒に3週間ほど過ごしているのがもう本当に不思議だ。ここがサンフランシスコならHと結婚してるかもしれない。そしてそんな考えが僕の脳裏によぎるのもきっとそれはただの偶然ではない。もうこちらではゲイにもてもてのHなのに実際のところゲイになっていないというのは、やっぱり僕を初めての相手と決めているからなのだろうか。いやそのお誘いは本当に嬉しいけれど。無理。むりむりむり。
絶対やだ。
泊めていてくれてありがとう。
●昼間、ブルックリン散策。
夏の南米に行くのにTシャツがないのは困る。Salvation ArmyでTシャツとか購入。3.99ドルでバーバリーのシャツ。バッタ物だろうか。だったらなおさら嬉しいよ!
●夜、Mさん、Rさん、Hと待ち合わせてNYUで教えているSさんの家へ。Wの家やMさんの家から近い。なんだかみんな家が近くていい。この間、永福町に引っ越してくるはずだったMさんは何故か祐天寺だし。
Sさんの過去の作品を見せてもらう。何故かその中にニューズウィークの記事が入っている。9.11の時に襲ってくる粉塵から逃げている人々。その中にSさんもいた。彼もまた逃げていた。「Early Hiroshi」という彼の初期作品群は、セルフポートレートのコラージュが主体。冷笑的なナルシシズムの構成の上に成っている。それにしてもいいタイトルだわ「Early Hiroshi」。ニューズウィークの記事がスクラップしてあるのも納得。
●その後、Sさんの知り合いの方々も交えて居酒屋ケンカへ。
Tさん、Aさん。はじめまして。はじめましての人が多くてどうにも覚えきらん。営業が商売の人とかはいったいどうやって覚えているのだろう、とふと思う。覚えていないのか。覚えていないにも関わらず如何に覚えているように話すかが営業の手腕なのか。お酒が安い。そんな営業だったらこっちからごめんだね。そうやってごめんされた人が明大前の漫画喫茶で昼間から寝ているのだろうか。俺も眠たい。営業に関わらず、観てもいない映画をついつい話の流れで「ああ」とか言っちゃう事がよくある。すんごい駄目だなあ、と落ち込むのだけど、そこで駄目と思わない潔さがまた必要なのです。きっと。そうです。大人はそうなのです。大人は汚いよ。とか言うと、また「パンクス?」って言われそうなので止める。本当はそこで観ていないものは観ていないという潔さが必要なのです。潔くてたまるかってんだよ。結論。人との出会いが旅だから借金してでも出かけよう。
●セントラルパークへ。これNYに来て2週間以上経つのに、初セントラルパーク。
知っていた。セントラルパークはもの凄く近かった。滞在させてもらっているHの家から数ブロックの距離にある。フリスビー、ローラーブレード、グローブ、H家にあるあらゆる遊び道具をリュックにつめて出かける。WMに会って、テリヤキボーイという日本食のお弁当屋さんで弁当を買いこみ、公園を目指す。果たして本当に池にアヒルはいるのか。
色づき中頃といった感じの木々がとにかく綺麗なので、そりゃウェディングの写真もたくさん取りに来るよと納得する。銀杏の葉が舞うセントラルパークをバックにこんな素敵なウェディング・フォトを、なんだか異常にプンプンしているロングコートの中国人カメラマンに撮って貰えるのなら、僕も結婚したい。
で、東京並みに人がいるのに驚く。NYの人ほとんど来てるんじゃないかっていうくらい混んでいる。
ローラーブレードではなくローラースケートを履いてJBをBGMに踊りまわる集団発見。ちょっと黒人が格好いいからって、格好がいけてるからって騙されては駄目だ。これはどうみてもタケノコ族でしょう。じゃあやっぱりいけてる集団なんじゃないか。
僕もローラーブレードにトライするももう全く駄目。小学生に抜かされる。ていうか、歩いているHに置いて行かれる。いや置いて行かれると傾斜3°くらいの坂もくだれないので待って下さい。iPodに忍ばせてきた「ローラースケートパーク」(オザケン)聴きながら颯爽とセントラルパークをかけまわりつづける、という僕のこの旅行一番の目的がはやくも崩れ去る。どうしよう。これからどうしよう。
気を取り直してフリスビー。
●気が付くともう10月も終わり。もうかなり寒い。
●よく知らないのだけど、今夜はハロウィンパーリーの様です。
とりあえずHBの家に行って仮装。とても素敵に仕上がりました。
ブルックリンへ。Wrn達とあってNYUパーリに連れて行ってもらった後、ベッドフォードへ移動。PS1パーリーに参加。両方とも個人宅だったと思うのだけど、どうやったらこんなめちゃくちゃになるのか分からない。おもしろい。とにかく馬鹿。もうものすごい。
●昼、ステーキ用の安い肉をスーパーでゲット。そして「スーパーサイズ・ミー」をブロックバスターでゲット。他にも借りたいDVDはたくさんあったのだけど、とりあえず今日は「スーパーサイズ・ミー」って決まってる。でHがクックしてくれた安くて堅い肉食べながら観る。マクドナルドを1日3食1ヶ月間食べ続けるドキュメンタリー。マイケル・ムーアのマクドナルド版といった感じ。マクドナルドは滅多に食べないけど、これからはもうまず食べないだろうな。と隣のHに話をふると、また言い出したよこの人は。
「観てたらビッグマック食べたくなった。」
またぁ。いくらデブキャラだからってそんなこと言わなくても大丈夫だよ。と言う間もなくHは、あっという間にマクドナルドへ走っていった。あっという間に帰ってきたHは買ってきたハンバーガーに手を付けない。
「なんかもう食べる気なくなっちゃった。」
「でしょう?あの映画観てたら食べる気にならないよ。」
「いや、帰りにもう一つ食べてきた。」
わーい。ありがとー。
残ったチーズバーガーを食べながらさらに観る。
●朝、今日帰るTを空港まで送る。
はずだったのだが、Tが寝坊したり、来るはずのバスが事故で遅れたりして、なんだかんだでタクシーで向かうということになってTCを換金するためにアイスクリームを買ってバス停留所に戻るともう誰もいなかった。片手にはアイス。寒いのに。無事に帰ってください。
●家に戻る。昼寝。
●夜、WMにチャイナタウンのおいしいワンタンの店に連れて行ってもらう。Michael Mayer@BoweryBallroomに行くはずだったのだけど、なんだかどうでもいい感じになってきたのでW家にもどって酒盗で焼酎のむ。でまたしても「青い春」を観ながら寝てしまう。ごめんなさいー。旅行中にはかならず観ますっ!
●昼、H、Tとクイーンズにある古着屋へ。安いよ安い。半袖Tシャツを2枚くらいしか持ってきていないのでこちらで買わねば買わねばと思っていたにも関わらず、なかなか古着屋さんに出会わなかった。そしてここはとても安い古着屋さんにも関わらず、なぜかTシャツの数が以上に少ない。見渡す限りジャケットやフリースの類ばかり、ってこれからの季節に準じているだけで古着屋さんには何の落ち度もない。ジーンズメイトってNYにないのか。とりあえずフリース買う。
帰りに通りかかったクイーンズの病院はその建物内にマクドナルドがある。アメリカ凄いぞ!
●夜、HTWMと一緒にTONICへ。Marc Ribotのライブを観に行く。
凄く楽しみ。もうものすごい。かのTONICとは一体どんなところなんだろうとドキドキしながらWrnに案内された店の前は、言われないと分からないくらいに普通の建物。窓のところに小さくTONICのロゴがコピーされたA4用紙が貼ってあるだけ。グオー。相当格好いい。よっぽどTシャツまで購入してしまいそうだったが踏みとどまる。だってまた来ますから。
で、中に入ると既に演奏は始まっている。すすけた赤いカーテンの前に黒人のおっさん3人(きっと有名な演奏家)とマーク・リボーが並んでいるだけでもう感動。そして音楽はSpiritual Unityという名前でフリージャズ。格好いい。もうドラムの人なんか凄すぎてなんかもう不思議。演奏終了後、ステージからそのまま客席に降りてきたリボーに握手してもらう。うれしい。
●今夜は月食です。街角で4人でふと月食を眺めると、その行為が伝染する。気が付くと周りのアメリカ人も足をとめて同じように月を眺め始めていた。
●昼、ユニオンスクエアで絵を描いているRさんを訪ねる。沖縄組と一緒にブルックリンに滞在しているRさんは東京在住の絵描きさんなのだけど、選挙にあわせてこちらに来た。Vote for Peaceという看板を掲げて道行く人に無料で似顔絵を描いている。そして代金をもらう代わりに選挙に行ってくれ、ということ。とてもパワフルだ。
●チェルシーへ。倉庫街にギャラリーが軒を連ねている。ガイドブックを忘れてきたので、どこがどこでどれが何のギャラリーなのかよくわからんままに日が暮れる。でも素敵な本屋さんを見つけたのでよし。
●夜、NYUへ。Sさんの授業を見学に行く。Patty Changを招いて彼女のビデオ作品を観る。何言ってるのかは全然分からなかったが、ビデオ面白かった。T、S、Rさんと御飯。食べて飲んでまた先に寝る。目が覚めると、みんなが寝る頃だったのでバスで帰る。
●「沈黙の艦隊」を終日読みふける。
滞在させてもらってるHの部屋のリビングの棚に30数巻が並んでいて、なんとなく読み出したら止まらなくなった。夢中。とりあえず
25巻くらいまで読む。まずい。これ読み終わるまで出かけられない。Hにきくところによると、かなり大人気の漫画で映画化までされていたというのだけど、全然しらなかった。大統領選挙前になんてタイムリーな漫画をみつけてしまったのだろう。そして旅行に来てまで何してるんだろう、なんてことは全然おもわず。これぞ旅行の醍醐味。旅行先の宿で日がな本を読むとかって、これ以上ない贅沢です。
●夜、HBのお宅訪問。なんだかとてもいい部屋だった。
●昼、PS1のオープニングに行く。「韓国、沖縄の写真展」は17日から始まっていたのだけど、それ以外のたくさんの展示が今日から始まるということでたくさんの人がきている。「韓国、沖縄の写真展」にもたくさんの人が来ている。ただ、Tと僕で来場している人たちに展示の感想を訊くという仕事がもう大変。先日一足先に帰国した韓国人写真家でカラオケ好きのアンさんの為の記録として、来場している人にこれらの作品をみて率直思ったことを述べてもらいそれをビデオに収める。とりあえず「どう思いました?」とは訊けるのだけど、やはりタイムリーな話題なだけに大抵のアメリカ人は自分の考えを丁寧に述べてくれる。それも結構な勢いで。それは凄く嬉しいのだけど、困ったことは何言ってるか分かんない。難しい言葉で答えられると、もう解読不可能。でもとりあえず「アッハー、サンキュー」とか言うしかない。こんなにちゃんと答えてくれているのに、ほんと申し訳ない気持ちになる。ごめんなさい。僕らは意味は分からないけど、このビデオを観るアンさんはちゃんと意味わかりますから。
沖縄の県人会の人達の踊りも素敵だった。
●その後、その写真展に関わった人たちみんなでチャイナタウンへ。オーガナイザーのKさんの招待で上海何とかっていうショウロンポウが旨いという店に。で、ショウロンポウうまい。ものすごい旨い。30人くらいの人が来ていたのだけど、そのショウロンポウを初めて食べる人はもうみんな味王みたいになっていた。
●Tと一緒に豊光さんを空港まで見送る予定だったのだけど、寝坊。豊光さん、Tにタクで迎えに来てしまうこととなる。ごめんなさいー。さようなら豊光さん。どうもいろいろありがとうございました。結局この時期にNYに来ることにしたり、いろいろ楽しく遊べたり、いろんな人に知り合えたのも豊光さんがPS1で展示をしているからというのが大きな理由で。ほんとお世話になりました。四谷か沖縄で今度また。お元気で。
●昼前に家に戻る。洗濯したり、Hの就職活動用の写真をデジカメで撮ったりする。日本にいるときに買ったというスーツがもう全然はいらなくなっているH。もうアメリカ人だよ、この人は。
●夜、ロウアー・イーストサイドにあるBoweryというクラブへ。mouse on marsのライブがあるという情報をW君から教えてもらったので行くことに。当日で入れて良かった良かった。しかも$14。やすーい。
前座のJunior BoysはNY初ライブらしい。演奏を始めた2人組は想像していたよりも全然歳をとっていた。全然Juniorじゃない。音源は聞いたことがあったのだけど、それよりも全然ださくて良かった。エレクトロニカ+80sボーカルみたいな感じ。特にキーボードの人の気持ち悪さっていったらない。
で、その後のRatatatというバンドの時は、よっぱらって寝てしまっていた。
で、mouse on mars。目が覚める。この前の夏にメタモルフォーゼで観たときは、なんか良くなかったんだけど、今夜はそんなことはなかった。ていうか、昔の曲をいっぱいやってくれたらもうそれだけで楽しいのです。大盛り上がり。で踊ってたら、今度は気持ち悪くなってきた。アンコールのところの記憶とかがあまりない。なんとか家までたどり着く。家の前でHに会う。深夜3時。今からグレイハウンドでボストンに行くらしい。がんばってー。
●昼、PS1へ。沖縄、韓国の写真展が始まってから、初めて観に行ったのだけど。設置の時のレイアウトとはまた変わっていた。とりあえず全ての写真の配置がシンメトリー。いくらなんでもこれはひどいと思う。
●PS1で働く韓国人のJさんのアトリエがブルックリンにあるというので、そこをみんなで訪ねる。ベッドフォードという町。ニューヨーカーのHから聞くところによると、どうやらその町は今おしゃれにグイグイ来ている、もしくは既にかなりオシャレ、という町らしい。実際、そのアトリエ自体は落ち着いていてとても素敵だったのだけど、町にあるレストランやカフェはもう嫌らしいくらいオシャレだった。ちょっときもい。いや、それも別にオシャレだから気持ち悪くなったとかではもちろんなくて。ただもうお酒をのんでしまったからなのです。御飯はとても美味しかった。
●そのあと、連れられてマンハッタンに戻る。今回そのPS1でも写真を展示している韓国人写真家のAさんはどうやら大のカラオケ好きらしく。みんなでカラオケに行くことになる。のこのことついていく。アメリカでカラオケなんてどうしたって適当な英語の歌くらいしかないんだろうと思っていたのだけど、もう全く間違っていました私。恐縮です。DAMでした。
ニューヨークに来てまで加山雄三と高田渡を歌うことになるとは。もう感激です。
●夜半過ぎ、豊光さんを宿まで送ってから帰る。
●て、ここまでのニューヨーク滞在を振り返ってみると、横文字の地名が出てこない限り、もう全く東京にいるのと変わらない生活をしている。旅行ってこんな感じだっただろうか。ちょっと違うとおもう。きっと横文字の地名がまだ足りないせいだ。もっと横文字。もっとアルファベットを多用していこう。もう旅行が終わる頃には、全部カタカナになっているのが理想のかたち。
●南米にいるKからメールが来た。彼は月末にはNYに戻ってくる予定だったのに、どうやらNYにはもどらずそのまま日本に一時帰国するらしい。おーい。もうACの変換アダプタから何から何まで勝手に借りようと思っていたのに、全ての計画が突如くずれた。どうしよう。。。っていうか、僕は勝手にKJを頼りにしてました。ごめーん。自力でがんばります。NY戻ってくるとき分かったら、また連絡ください。
●ニュージャージー州アトランティックシティへ。
ニューヨークからバスで3時間のこの街へ行く理由はただ一つ。カジノです。求めるものはただ一つ。一攫千金です。Tさん、Tと一緒に昼前のバスにのって出発。ハイウェイを走るバスから見える風景はニューヨークとはうって変わり、いかにも大陸っぽいひらけた景色が広がっている。後ろ席に座っている太った白人が大いびきをたてて寝ているのがまたアメリカ然としすぎですよ。こうなってくるともう「スーパーサイズミー」が観たい。もうこっちでは終わってしまっているんだろうか。
●もう僕だけ勝っちゃったらほんと申し訳ないなあ、って思ってたら、結局わたくしの一人負け。
もうびっくりですよ。
最後に残った20ドルでルーレットに挑戦したら、あっというまになくなるわ、周りのヤッピー達に可哀想な感じで観られるわ。もう散々。そして2人のところに戻ってみると、あら、Tなんかスロット打ち止めしてます。おーいっ!おめでとーっ!
でも1250ドル勝ったTは税金で33%も持っていかれていた。1200ドル以上から税金が発生するらしい。それってもの凄く納得がいかない。1200ドル勝った人は800ドルしか手元に残らないのに、1100ドル勝った人はそれをそのまま受け取れる。それっておかしくないですか。
僕が負けたのもなんかおかしくないですか。僕がまけたのもその訳の分からない税制のせいですか。なんてことをこっそり思っていたのだけど、きっとそれは違うので誰にも言わずに心の小箱にしまっておいた。
●夜、ニューヨークに戻る。またもイーストヴィレッジで御飯。恵比寿という日本料理屋で総勢7名で御飯。とても美味しかった上に、カジノ勝ち組に奢ってもらう。ごちそうさまでした。
●豊光さん、Hと一緒にJapan Societyへ。東松照明の個展を観に行く。すっごい良かった。写真集以外でこんなにまとめて東松さんの作品を観たのは初めてだったのだけど、ほんとかなりの衝撃。この人はほんと自由に行き来している。沖縄出身じゃないところが大きいのかどうかは知らないけど、東松さんの沖縄の写真はいい意味で重さがないように思える。なんていうととても偉そうでほんと申し訳ないのだけど、いやほんと。基本的にはスナップなのにまるで厳密に計られたかのような構図にもうひたすらびびる。
そういえば東松さんの長崎マンダラか何かの本に若かりし頃の豊光さんが被写体として登場していた。豊光さんと東松さんのような関係。そういうのが何だかとても素敵なのです。
●で、そのあとグラウンド・ゼロ観に行く。僕はてっきり安藤忠雄がまん丸っぽい何かを作っているのかと思っていたのだけど、そうではなかった。なんか新しくビルを作るための土台のような工事が着工していた。その工事現場を囲むフェンスには、これでもかというばかりの9.11の写真がのっている。もちろん写真はレタッチしてある感じ。これでもかというばかりの劇的な風景が展開していて、そしてそれをまじまじと観る私たち。被害者の名前のようなものがリストアップされていて、そのキャプションは「Hero of 9.11」とか何とか。よくわからん。
●Japan Societyに戻る。豊光さんの知り合いで、都写美でキュレーターをしているという笠原美智子さんという方の講演があるというのでそれを観る。テーマは現代日本写真(女性写真家をクローズアップ)みたいな感じ。ID400という作品の(名前忘れてまった)人などが語られていた。勝手な思いこみで、その講演のテーマは東松さんだとばかり思っていたので、少し残念。
●イーストヴィレッジで御飯。豊光さん送って、そのままW君の家へ。ちょっとプリンターを使わせてもらい、おいとまする予定だったのだけれど、例によってまた睡魔には勝てず。Mちゃんが再生してくれていた「青い春」を観ながら、松田龍平が屋上で手をたたいていたところまでは覚えている。かなり序盤。
●コロンビア大学へ。豊光さん達、PS1で展示している写真家がコロンビア大学でパネルディスカッションをするというので、観に行く。コロンビア大っていったらウタダヒカルいるところ?アイビー?ポール・オースター?名門じゃないですか!
大学も広くて恐ろしく綺麗。もうそのものすごいゴージャスぶりに感動する。アイビーか。これがアイビーの世界。そんなこといったて!僕も、一応着ているカーディンガンはブルックスブラザーズ。やれてる?おれ、ちゃんとやれてる?
そんな余計な心配よりも、なによりも心配なのは今日のパネルディスカッションなのです。
聞いたところによると、この前沖縄で催されたパネルディスカッションで豊光さんは沖縄言葉しか話さなくて本土の人は誰もわからない、という事態になったらしく。今日も彼がそんなゲリラ活動をしたらまずいなあと勝手に心配していた。で、やっぱり豊光さんは沖縄言葉で挨拶を始めた。通訳の人も誰も分からない。分かるのは豊光さんの隣にいる石川真生さんくらいだろう。まずいまずい、と思ってたら、一般日本語で話し始めた。よかったよかった。
内容は「韓国、沖縄、米軍基地」という問題についてなのだけれど、ディスカッションの例にもれず結論なんかでるはずもない。ましてやニューヨーク、コロンビアという場所で行われているこのディスカッションで、今度行われる選挙でブッシュに投票するような人がいるはずもないと思う。ただ在米韓国人の人がいった質問に対しての真生さんの答えに感動した。
その在米韓国人の方の、
「米軍がいなくなったら、北朝鮮だったりその他の驚異からどのように自衛するのか。」
というよく聞かれるこの質問に対して真生さんはただこう答えた。
「そんなことは余計なお世話なんだよね。」
●その後、パネルディスカッションを聴きに来たH、HB、T君と豊光さん、5人でイーストヴィレッジのさっぽろという日本料理屋へ。ここ4年くらい前にニューヨーク来たときも誰かに連れてこられた気がする。安くてうまい。ごちそうさまです。
それにしてもHBおひさしぶり!東京であったときに既にかなりハイテンションな人だとは思っていたけど、ここ彼のホームのニューヨークではそんなもんじゃなかった。もっとハイテンションだった。豊光さんの特大写真を丸めた筒をバズーカ砲に見たてた時はどうしようかと思ったよ。撃たれた方がいいんだろうか。
●最近スパムコメントの量が笑えない事態にまたなってきている。
これは何とかしなけりゃって思うのだけど、ちょっと面倒で。。。きっとおなじMTつかってるCちゃんのところも大変なことになっているだろうな。ごめんよう。今月中にはなんとか。
●昼過ぎに起床。
今日は寒いのでH家でダラダラする。すごくおいしいというCold Stoneというアイスクリーム屋さんが近くにあるというので買いに行く。小さいのを下さい、と言ったつもりが出てきたのはでかかった。そのでかいのを食べながら帰る。そういえば今日は寒いから家にいたのに、なんでアイスクリームを買いにいってるのか。納得いかなかったので、帰り道にピザも買う。こうやって人はアメリカ人みたいな体格になっていくんだろうな、と隣を歩くHを思う。
●Hの住む部屋のマンションには屋上があった。とてもいい。裸で日光浴でもしてやろうかと思ったら、周りはみんなここよりも高いマンションばかりだった。裸で日光浴はちょっと嫌だな。
●今日はPS1でのオープニングとその後の打ち上げがあったらしいのだけど、やることがあって参加できず。さみし。
●朝4時起床。時差ボケか。W君、Mちゃんも起こしてしまう。ごめんなさいー。
起こしてしまったにもかかわらず、Mちゃんは朝ご飯をつくってくれる。ありがとー。
朝からなぜか「御法度」(大島渚)を観ることに。これまでこの映画は絶対面白くないとおもって観ていなかったのだけど、Mちゃん大プッシュ!この映画を、というか松田龍平を大プッシュ!「誰と誰が出来ているか。」という視点でみると何度みても新しい発見があって面白いというMちゃん。そういわれると確かに面白いかも。
今度はまた観たことがない「青い春」を観せてもらうことになりました。
●学校に行くMちゃんと一緒にアッパーイーストに戻る。今日は晴れていて気持ちいい。到着してから初めて晴れている。
●夕方、イーストヴィレッジへ。
ジョナス・メカスに会えるかもしれないという期待を少しだけもってアンソロジー・フィルム・アーカイブスに行くも、ジョナス・メカスどころか待ち合わせしていたT達も来ていない。W君ちへ避難。そしてそこにワインがあったもんだからとりあえず乾杯。そんなこんなですっかり酔っぱらってしまった頃にT達到着。
●H家に戻ってWMTとお好み焼きパーリー。全ての材料は日本食材屋さんで手に入った。O君が遅れて来た。
彼は僕やHと同じ高校に通っていたらしいのだけど、話したこともなかった。顔をみれば思い出すかもしれないと思っていたのだけど、顔を見ても「はじめましてー」と言うしかない。音楽好きでウルフカットのO君は人がいいのか何なのか、東京ではしょっちゅう人に騙されていたらしい。生まれて初めてラッセンの絵を買わされたという人に出会った。
それでその後もいろいろ盛り上がってたようなのですが、すっかり時差ボケのわたしはもう隣の部屋に行って勝手に寝てしまったらしい。いつものことですがほんとごめんなさい。Hの枕にその半分くらいの面積のヨダレたらしてごめんなさい。
●PS1へ向かう。早速ニューヨーカー気取りで地図もなにも持たずに出たら、全然わかんなくてもう泣きそう。クイーンズにあるってことは分かってたのだけど、どの駅でおりていいか分からない。とりあえず車窓から外を伺っていると、でっかくPS1とペイントされた壁面が視界に入ってきた。よかったよかったおれまだニューヨーカー。
●ブルックリンに豊光さん達と一緒に滞在しているTもいる。おっすおっす。
PS1で17日から始まる豊光さん達のグループ展の設営を手伝いにきたつもりだったのだけど、特に何もやることがない。ていうのも、やっぱりPS1、MOMAなんていう美術館での展示では設営からレイアウトまでちゃんとディレクターの指示の元に働く人たちがたくさんいる。そんなわけで他の展示をみたり館内を探検したりする。前に来たときは夏だったのでルーク・ヴァイバートのイベントとかがやっていて賑やかだったのだけど、今日は雨だしこの季節にはそういうイベントもあまりなさそう。
●で、豊光さんがPS1のスタッフともめている。
この展示は日韓あわせ計8人の写真家によるグループ展なのだけど、グループ展全体の構成と開場スペースを考慮するPS1側のディレクターの意向によってそれぞれの作家の作品数が半分近く削られることになった。特大パネル8枚での構成の豊光さんの写真も5枚に減らされる。しかもその写真のレイアウトがかなりオサレな配置。グラフィックっぽいレイアウトのそれは、言ってしまえば「沖縄・韓国・米軍」というテーマのグループ展の構成としては全くそぐわない物だと思う。でもここは新宿文化会館ではなくてMOMAな訳だし、MOMAでやってるから観に来る人が沢山いるわけだし、でも新宿文化会館でやったようなレイアウトにしてないとやっぱりそのテーマは観る人に伝わらない。でも結局のところ作者が伝えたいことよりも、他の人がみて思うことの方がよっぽど重要、と言う意見もあったり。しかもグループ展だし。そのあたりのバランスはすごい難しい。ってそんな難しいところはただのPS1探検部である僕が心配するようなことじゃないんだけど、アメリカまで来て片言の日本語で自分の意志を頑なに通す豊光さんはちょっと格好よかった。
●そしてアメリカ人が豊光さんの写真をレイアウトしているのがおもしろい。
●夜、W君、Mちゃんと会う。W君とはこのあいだメタモルフォーゼに一緒にいったばかりなのでそんな久しぶりという感じもしないのだけど、Mちゃんもなぜか久しぶりという感じがしない。イーストヴィレッジのビルマ料理屋で御飯。うまーい。その後、すぐ近くに住むW家のお宅訪問。とても素敵な部屋でした。ロフトがいい。
とりあえずmp3をお土産代わりに。
夜、帰るつもりだったのだけど酔っぱらってそのまま寝てしまう。時差ボケですね。
●NY到着。空港でTさんの携帯に電話するはずだったのだけど、どうにも繋がらないのでしょうがなくバスで移動。アッパーイーストに住むHの部屋へ。どうもお久しぶり。ひさしぶりのHはなんかちょっとまた大きくなっていた。もちろん人間がだ。見た目が全日系になってきたとかそういうことじゃないよ。
とかいろいろいつもの調子で好き勝手かいてしまうと、この旅行でお世話になる他の友達が僕をとめてくれなくなる恐れがあるのであんまり書かないようにしよう。Hが全日系になってきているとかはあんまり書かないようにしよう。でも「中途半端はいけないとおもって。コロコロになるって決めたんだ」って、一日一枚はピザ食おうとしているとかっておかしくないか。死んじゃうよ。
おせわになります。
●そんなわけで時差ボケ、移動の疲れですぐに寝る。
●問題は最近やった仕事の請求書をどうやって日本に送るか、だ。送るかっていうか、印鑑忘れてきた。目指せナンシー関。