●深夜12時。近くのレンタカー屋さんでキャラバンかりる。ハイエースは今出ている、といわれたので、キャラバンになった。
「ハイエースとの違いは、フロント部がでているかどうかですから。こっちの方がスッキリしていますよ。」
とレンタカー屋の店員は言う。どちらでもいい。ハイエース型の車をかりるのは、何か訳があるからに違いない。この状況になってもまだ車の外観を気にする奴がいるのか。いるのか?!そんなオシャレな奴がいるのか?!
●表参道へ。車を運転するのも久しぶりなら、ハイエースなんて運転したことない。ドキドキですよ、もう。山手通りはいつ終わるともしれない工事をしていてエレクトリカルパレードのよう。なんとかW家到着。今夜でこの部屋ともお別れとは寂しいものです。明日、部屋を引き払うW君にTVやら食器やら七輪をもらう。バイト帰りのMちゃんはソファを手にいれる。で、永福の自宅にTVを置いたあと、埼玉県蕨市へ。蕨というのは、さいたま市のすぐ南、荒川をこえたところにある小さな市らしい。Mちゃんが蕨に住んでいるというのは知っていたが、まさか自分が蕨に行くことになるとは。しかもハイエース。暴走族に囲まれたらどうしよう、とかそんなことしか考えられない。運転どころじゃない。
●で、意外に近かった。運転も思ったより余裕だった。途中から煙草を吸って携帯メールをして文庫本を読みつつ運転するような余裕も出てきた。夜が明けてくる。朝のドライブは気持ちがいいはずなのだけど、まわりはトラック野郎ばかりだし、めがねは何処かに落とすしで、もう大変な環七。
●そんなわけで素敵なフラットTVをもらったので、東京に来て以来ずっと使ってきた21型テレビデオが余っています。どなたか、21型テレビデオ欲しい方いませんか。ステレオです。パナソニックです。もちろんタダなので、引き取りに来て。もしくは着払いで送ります。
●またもやおもさん。
「またもや、表参道」の略です。分かることは、僕が表参道にまた来ているということ。他ならぬ私がまた表参道でオサレしているということでしょう。でも東京出身のオサレさんは表参道に行ったところで、「またもやおもさん」、とは言わないわけで、じゃあ東京出身者はいつ「またもやおもさん」的な事をいうかというと、花巻市とかに行ったときだと思う。田園風景の中、宮沢賢治館なんかに言ったときに誇らしげにつぶやくのだろう。
「たんぼっていいYOね。」
じゃあ、田んぼ耕して35年の新潟県・林大介さんは東京者よりもオサレだと言えるのか。彼も場合によっては「たんぼっちゃいいだ」ということは口にするかもしれない。しかし同じ事を言っているように聞こえても、実際両者のそれは全く異なる視点で語られている。異なる田んぼについて述べられている。
東京の人の田んぼは、いうなればギャルソンでしかないわけで。土の香りとか、空の色とかと自分の間をとりもつコーディネイトについてしか考えられていない。いっくら大口たたこうが、もうコーディネイトでしかない。それ以上にすることは不可能な田んぼ。
逆に新潟の林さんの田んぼは、もう純粋に田んぼでしかない。語る意味もない田んぼがそこにはある。俺は米がとれればいい。
どちらがいい悪いではなく、田んぼはどちらでもない。
一見、林さんの田んぼの方がいくらかましなことを言っているように感じるかもしれないが、それはディジリドゥの奢りだ。エアーズロックはそんな風に落ちてきたんじゃない。
●で、また飲んでる。ベランダで七輪。もう田園もなにもない。
水曜に引き払われてしまうこの素敵なW邸からTVを譲り受けることになりました。七輪ももらいます。わーい。
ありがとう。大切にします。
●明日はちょっと修羅場でしょう。
●で、ほとんど寝てない。家にも帰っていない。そのまま仕事。もうやばい。Tシャツは訪ねた家々で借りているのでまあ大丈夫だとしても靴下からパンツまではほぼ3日目。ていうか、ほぼでもない。3日目。
●帰宅。仕事。シャワー。終電。三鷹。K家パーリー。
明け方近く、井の頭公園で花火する。しばらくしてから警官が自転車にまたがってやってきた。颯爽と現れた。怒られた。
「はやく消すっ!」
その警官はその後、少し離れたところにあるベンチで寝ていたロッカー風の男にも声をかけた。なんて言っているのかまでは聞き取れなかったが、きっとこう言っていたんだと思う。
「俺も昔はロックしてたんだよね。」
そんなことを言われたその男は、ギターと生活道具一切が詰まったその大きなカートを転がして、そこからトボトボと立ち去っていく。ロックだわあ。
●眠たくならないのが不思議なくらい寝ていない。ご飯とお菓子は別腹です。
●K家で寝る。久しぶりにたくさん寝る。
●結婚おめでとう。Uが結婚するのです。
ああああ。本当におめでとーっ。
ロックだわあ。
●昼、Oと公園ランチ。Oは明日からいきなり北欧に行くという。なんでやて。
●表参道。Tちゃんと待ち合わせ。どうもお久しぶりです。Tちゃんに会って思い出したのだけど、僕の中での口琴ブームはいつの間にか過ぎ去っていた。そろそろまた始めないと間に合わなくなる。何に間に合わなくなるのかよく分からない。でももうすぐ夏が来るのですから。
NYから帰ってきているW君と会う。仕事帰りのFちゃん、Mちゃんも来る。なんで今こういうメンバーでここにいるのかが面白い。4年くらい前の夏の旅行でたまたま知り合ったW君がいて、そのW君の彼女の友達にナンパされたMちゃん、でW君がいま在籍しているNYの大学院に以前いたTちゃん、でそのTちゃんの会社の同僚のFちゃんは僕の大学の同級生。この繋がり方であっているのかどうかすらもう酔っぱらっていてよく分からないのだけど、ああおもしろい。ああ寝不足。
●そして今夜もまたユーロ観戦。昨日は社長宅でプラズマユーロならば、今日は表参道でユーロ。そんなになんでみんなWOWOW入っているのかが不思議でならない。みんなでWOWOWする。おれも自宅でWOWOWしてえ。
●今バリバリ制作しているW君やTちゃんの話を聞く。FLASHとMAX/MSPをネットワーク経由でつなげて、風向きがどうとかこうとか。もう全然理解できない次元。でも話をきいてるだけで楽しい。ひさしぶりにそういうメディアアートっぽい(ていうか、メディアアートなんだけど)話をきいて何だかドキドキする。
●東中野のE宅でユーロ観戦。WOWOWに加入しているからという理由でE宅が選ばれた。しかし初めて訪れたE宅はちょっと凄かった。社長。プラズマテレビがあるよ。空気清浄機もあるよ。壁は打ちっ放しだよ。しかもこの社長はなぜか最近、サッカーの審判の資格を取得したりしている。しかもこの社長は今週末からそのユーロ観戦のためにポルトガルに行くらしい。社長は凄いよ。
●で、その折角のプラズマユーロもままならないまま寝てしまう。ああ。寝不足。
●興味深い事を聞いた。
この間みにいったkiiiiのライブ。公演が始まる前、ステージの前にいって写真をとっていていたのだけど、そのときに舞台にはkiiiiの格好をしたYちゃんやCがいた。それ以外にもたくさんの女の子がステージにいた。その中の一人が僕をみてYちゃんにこう言ったそうだ。
「あれ。だれ?」
「あれは私の友達だよ。」
「ああ(よかった)。本物かと思った。」
意味がわからない。
なんで本物呼ばわりされなきゃいけないのか、意味が全くわからない。身に覚えもない。
ここで彼女がいっている本物とは決して、「本物=実在」ということではないはずだ。仮にそうだとしたら、その彼女の方がいままさにまずい状況にいる。しかし彼女はきっと、知らないけど、悲惨な状況にはいないだろう。だとすると、ここで言われている「本物」とは、他のことを指しているようだ。他の本物。よく分からないのだけど、考えてみるといろいろ思い浮かぶ。オシャレにいえば「アキバ系」。そういう言い方じゃなければ、「巣鴨系」。もっとくだいていえば、「きもちわるい」。口語調に言えば「ややや。まずいぞ」ってことだろう。
まんざらでもない。
そしてその失言をたたいた女に是非会わせて欲しい。言い訳をさせてください。
●Yちゃん来る。ポートフォリオ借りる。
仕事先で借りてきたロボットCAGEの作品集観る。坂井治さんという人の作品がもう本当すっごい。すっごいことになっている。静止画が動いている。アニメーションなので静止画がうごくのは当たり前なのだけど、フレームフレームごとの完成度が静止画のような素晴らしさ。それが動く。音もすごい。うわーん。
●日記をまたためてしまっていた、ということを書いていてポストするとなぜか文字化け。
もう書き直すのは面倒です。
ジャニスに行った。
倉地久美夫と渚にての新譜がよかった。
●KYCと下北沢へ。
とても素敵なTシャツを買う。僕としてはラング並みのクオリティだったのだけど、Sに一言、
「巣鴨系やん。」
と言われる。まんざらでもない。
●池の上。Nに教えてもらったとても素敵な屋上へ行く。
Nに教えてもらったのだけど、Nはしきりに「秘密の場所だから、秘密の場所だから。」と連呼していた。Nも「秘密の場所だから」といって友達に教えてもらったらしい。となると、その秘密の場所はどうやら既に多くの人が秘密の場所として認知している場所であるようだ。それは間違いなく秘密の場所だろう。もっとも誰も知らない秘密の場所はきっとどこかにあるかも知らんが、それは誰もしらなかったら秘密でもなく、場所でもない。
そういう風に考える場合と誰もしらなくてもただただそこにある秘密の場所の存在を信じる場合の葛藤。ケースバイケース。
そういうのはやっぱり駄目だろうか。
とにかく素敵な屋上だったのです。秘密です。
●あとは特記事項としてオーウェンを見た。
●はなきんデータランドというTV番組があった。
どらえもんの後に放送していた気がする。
やっくんが司会だったような気がするが、もしかしたら風見しんごだったかもしれない。
データランドなんていう名前からして察しもつくが、その番組は主にデータだった。ちまたで話題のその商品、たとえば夏のおもしろ海水浴グッズベスト10などが企画されていた。当時、歌番組を除いて他にそんな番組はあまりなかった気がする。データ、データってデータランドなんていっちゃっているんだから、やっぱり他にそんな番組はなかったんだろうと思う。それにしてもはなきんとデータランドがどう結びついているのかがまず分からない。
それにしてもデータとは一体なんだろう。とりあえず「はなきんデータランド」で言っているデータが今でいうデータとは全く別物であることは分かるのだけど、それ以上の手がかりはない。いや今では探せばいくらでも手がかりはあるのだろうけど、当時はインターネットもなかった。そうなると、当時は「はなきんデータランド」のデータこそがデータであった。少なくとも当時どらえもんの後番組としてそれを見ていた人にとっては「はなきんデータランド」こそがデータであった。そんな人たちが大人になってこうしてインターネットを使って日記を書いたりしている。
それってBLOGとかトラックバックとか格好いいこといったりしているが、その果てとともに根元にあるのは結局「はなきんデータランド」か。
とりあえず司会はやっくんだったのか、風見しんごだったのか。もっと別の誰かだったのか。
そこらへんから整理しないとどうにもおぼつかない。
●夜、KYCYS来る。はなきんです。